全国の教室を行脚…“紅白歌手”クミコがカラオケ先生

[ 2013年5月2日 07:42 ]

「コロムビア歌謡アカデミー」の「カラオケ共に唄い大使」に就任したクミコ

 歌手のクミコ(58)が“カラオケ大使”になる。今春、所属レコード会社を日本コロムビアに移籍。それと同時に、同社がカラオケ文化普及のために立ち上げた「コロムビア歌謡アカデミー」の「カラオケ共に唄い大使」に就任した。来月から全国のカラオケ教室に出向き、生徒と一緒に歌う活動をスタートさせる。

 同アカデミーは地域に根付いたカラオケ教室の普及・活性化などを目的にした組織で、今年に入ってからスタート。教室への講師の派遣、カラオケ大会の開催などを通じて、演歌・歌謡曲ファンを増やすことを目指す。クミコは“特別講師”の役割を担う。

 これまでシャンソンを歌ってきたが、移籍とともに歌謡曲に挑戦。第1弾となるシングル「サヨナラをあげる」(22日発売)がアカデミーの課題曲となり、教室で歌われることになった。これに合わせ、クミコが教室の全国行脚を開始する。

 来月2日に千葉市美浜区の「恵子歌謡教室」のカラオケ発表会に参加することが決定。また、来月にかけて同曲の発売キャンペーンで首都圏を、7月以降には札幌、名古屋、大阪、全国をめぐる。その際、空いた時間を見つけては現地の教室に顔を出す予定だ。

 クミコは「先生という偉そうなものではなくて、一緒に楽しく、気持ち良く歌っていただけるようにしたい。今作は“過ぎた恋愛の歌”。みなさん経験もあるでしょうから、唯一無二の自分の歌になるはず」と抱負。演歌・歌謡界では、新曲発売時にファンが歌うカラオケ大会を開くのは通例だが、プロの歌手と一緒に歌う機会はほとんどない。新人歌手が教室に出向くことがあっても、それが紅白歌合戦出場経験のあるベテラン歌手となると極めて異例だ。

 自身も最近はカラオケに行く機会が増え、「美空ひばりさんの“みだれ髪”とか、演歌も歌います。おもしろいですね」と魅力を感じている様子。関係者は「ご要望がある限り、全国津々浦々に足を運びたい」と話しており、クミコも「歌の心を全国に届けにいきたい」と話している。

 ≪シャンソンと二刀流≫デビューから31年間、シャンソン一筋で活動してきた。ただ、東日本大震災後に被災地慰問をする中で、「同じ“ソン”でも、農村、漁村、山村にシャンソンは流れない。みんなが口ずさめる歌が歌いたい」と歌謡曲への思いを強くした。もともと歌謡曲歌手を志望していたこともあり、「今後は歌謡曲とシャンソンの両輪でやっていきます」と話している。

続きを表示

2013年5月2日のニュース