スタッフ後ろ姿を“告発者”に…関テレ「捏造には当たらない」

[ 2013年3月13日 11:47 ]

 関西テレビ(大阪市)が昨年11月、報道番組で匿名の内部告発者のインタビューを報じた際、その本人ではなく、取材スタッフの後ろ姿の映像を使っていたことが13日、分かった。

 問題があったのは昨年11月30日に関西ローカルで放送した「スーパーニュースアンカー」。法律で兼業が禁じられた大阪市職員が、JRの工事現場でアルバイトをしていた実態を扱った。

 同社によると、関係者に局内で内部告発のインタビューをしたが、本人に映像撮影を断られたため、スタッフの後ろ姿を撮影。その映像にモザイクを掛け、声を変えた本物のインタビュー音声と合わせる形で放送した。

 放送の数日後、取材したカメラマンが上司に相談して発覚。社内で事実関係を調査したが、証言自体は間違いなく本人のもので、内部告発者を守るための行為だったと判断し、番組での訂正や公表はしなかったという。

 同社広報は「捏造には当たらないと考えるが、不適切な映像表現だった。再発防止に努める」としている。

 同社では、情報番組「発掘!あるある大事典2」で実験データの捏造など多くの虚偽があったことが2007年に発覚。当時の社長が引責辞任している。

続きを表示

2013年3月13日のニュース