新旧おしんが共演!小林綾子 映画版参加に「感激」

[ 2013年3月13日 06:00 ]

共演を果たした小林綾子と濱田ここね

 昭和と平成の新旧おしんが12日、雪の残る山形市で感激の共演を果たした。NHK朝のテレビ小説として放送されてから30年の節目で製作に入った映画版「おしん」(監督冨樫森)の撮影一コマ。元祖の小林綾子(40)が“ニューおしん”濱田ここね(8)の演技に目を細めた。

 真っ赤なほっぺが愛らしい。クランクインから26日目。すっかり「おしん」と同化している濱田に小林の表情も緩んだ。

 10日に降った雪がどっかと残る市内の寺を借り、この日はおしんが奉公先の米問屋「加賀屋」の家族と一緒に初詣に出向くシーンが撮られた。

 加賀屋の若奥様が小林の役どころ。映画版への参加に「感激です」としみじみ語り、濱田と初めて接して「30年前、私もこんなに小さかったんでしょうね。当時のことを思い出します。ここねちゃんとお会いするのは初めてですが、とても頑張ってますね」と優しく声をかけた。

 山形の貧しい家に生まれた少女が賢明に生き抜く姿を描く物語。83年4月から84年3月に放送された朝ドラ「おしん」は最高視聴率62・9%、平均視聴率52・6%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、世界86の国と地域でも放送された怪物番組。子供時代を演じた小林との夢共演に濱田も「オーディションを受ける前にDVDで見て、“私も出たいなあ”と思いました。(小林さんに)会えて緊張します」とはにかんだ。

 冨樫監督が2471人の候補者の中から抜てきしたシンデレラは宮崎県在住の小学校3年生。子役のロケには親が同行するのが普通だが、何と濱田は単身で撮影に参加。おしんを意識しているわけではないだろうが、自らに“辛抱”を課しているかのようだ。「寂しくない?」と尋ねると、「たまに(家族に)会いたくなるけど、そういうときは手紙を書いてます」としっかりしている。

 山形弁も巧みに使いこなし、冨樫監督も「大変な撮影を乗り越えて、強い顔になってきている」と絶賛。“ニューおしん”の奮闘に手応えを感じていた。10月公開予定。

 ≪吉村知事もエキストラ出演≫撮影には山形県が全面協力している。この日は吉村美栄子知事(61)が参拝客の一人としてエキストラ出演。「選挙カラー」という紫色の着物姿で登場し、「平成のおしんは凄くかわいい。あの笑顔はみんなを幸せにしてくれる。震災から2年、停滞した東北で“おしん”が作られることで復興につながると思います」と力強く語った。

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