“水10ドラマ”復活 フジ、視聴率戦争へ強気「相手あるほうが燃える」

[ 2013年3月1日 15:31 ]

 フジテレビの4月期番組改編説明会が1日、都内で行われ、4月スタートのドラマを始め、新番組が発表された。

 昨年、世帯視聴率で民放3位と低迷した同局。その現状を踏まえ、同局の立松嗣章編成部長は「3位甘んじた。当然、そこは反省すべき点がある。今はそれを1歩ずつ良くしていく段階。またスタート地点に立ち、フジテレビらしく、話題を作って、前に進んでいく姿勢を出していきたい」。

 その中でも、水曜10時に13年ぶりにドラマ枠を復活させるなど、4月スタートの連続ドラマは豪華なラインアップとなっている。「主役陣、企画内容とも豪華。フジテレビらしいキャスティング、企画がそろった。ドラマのフジテレビをさらに視聴者に届けたい。これからもドラマに力を入れていく局であると明確にしていきたい」と立松編成部長。

 “月9”ドラマは福山雅治(44)主演の「ガリレオ」。2007年に同枠で放送され、最高24・7%、平均21・9%と大ヒットし、2008年には映画「容疑者Xの献身」として映画化もされた大人気シリーズの続編。今回は、ヒロインとして上から目線のSキャラの新人女刑事を演じる吉高由里子(24)が加わる。連ドラ放送終了後には映画化も決まっており、高い視聴率に期待が高まる。

 火曜午後9時の枠は松下奈緒(28)主演の「鴨、京都へ行く。~老舗旅館の女将日記~」を放送。同枠は“職業モノ”を中心に放送しているが、今回は松下が老舗旅館のパワフルな暴走女将に扮する。同局の現代劇の連続ドラマでは初の試みとなるオール京都ロケを敢行する意欲作だ。

 木曜10時枠には篠原涼子(39)主演の「ラスト・シンデレラ」。映画化もされた代表作「アンフェア」(06年)以来、約7年ぶりの同局の主演となる篠原は女を忘れ、仕事に没頭するあまり、ある日突然、ヒゲが生えてきたというオス化女子を演じる。篠原のほかには、三浦春馬(22)、藤木直人(40)、大塚寧々(44)、菜々緒(24)、飯島直子(44)らが出演し、笑ってドキドキして切なくて、でも楽しいラブコメディーを繰り広げる。

 そのほか、中学校を舞台にしたSMAPの香取慎吾(36)主演の人間と幽霊が繰り広げるハートフルラブコメディー「幽かな彼女」(火曜後10・00)、古田新太(47)が連ドラ初主演を果たす「間違われちゃった男」(土曜後11・10)など話題作が並ぶ。

 そんな中、これまでの日曜9時枠をバラエティーに変更し、水曜10時枠に13年ぶりにドラマ枠を復活させる。「嵐」の桜井翔(31)主演で松田優作さんらが主演した80年代の名作「家族ゲーム」をリメークする。原作をもとにはするが、オリジナルの要素を多く取り入れていくという。脚本は昨年大ヒットした映画「テルマエ・ロマエ」の武藤将吾氏が担当する。

 立松編成部長は「同枠はかつて『ショムニ』などヒットを飛ばした枠。若い人がドラマをゆっくりと見やすい10時という時間帯に復活させたいと昨年から考えていた。この枠では企画性の高い、キャラクターが濃いものを作っていきたい」と話す。裏番組にもドラマが放送されている激戦の枠となるが、「チャレンジしていく局なので、相手がある枠のほうが燃える。競争することによってコンテンツを育てていく。フジテレビらしいドラマを作って、視聴者に受け入れていただきたい」と強気な姿勢を見せた。

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2013年3月1日のニュース