「御園座」8割が早期退職応募 残り社員11人で経営再建

[ 2013年2月22日 19:01 ]

 経営再建中の老舗劇場運営会社「御園座」(名古屋市)は22日、正社員と契約社員を対象に募った早期退職者に39人の応募があったと発表した。役員と嘱託社員を除いた現在の社員総数(単体)は50人で、その約8割に相当する。

 募集数は20人程度だったが、大幅に上回った。39人が退職すると残る社員は11人。広報担当者は「現在の劇場での公演は3月末で終了するため、事業に影響はない」と話しているが、会社の再出発に支障が出る恐れもある。

 退職日は3月31日。退職者には特別割増金を上乗せして退職金を支給。希望者には外部の支援サービスを通じて再就職をあっせんする。

 御園座は歌舞伎公演などの来場者数が低迷して経営不振に陥り、裁判所を通さない私的整理の一種である「事業再生ADR」の仕組みを使って経営再建を目指す。老朽化した劇場建て替えに伴う事業縮小で、経費を削減する必要があり、早期退職の募集に踏み切っていた。

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2013年2月22日のニュース