歌舞伎界に大きな衝撃…市川団十郎さん死去 66歳

[ 2013年2月4日 00:46 ]

死去した歌舞伎俳優の市川団十郎さん

 歌舞伎俳優の市川団十郎さんが3日午後9時59分、肺炎のため東京都港区の病院で死去した。66歳だった。昨年12月から、肺炎の兆候がみられるとして入院していた。昨年12月に中村勘三郎さん(享年57)を失ったばかりの歌舞伎界に大きな衝撃が走った。

 団十郎さんは昨年12月18日に「風邪による体調不良」との理由で京都・南座公演を休演。帰京後に、医師から「肺炎の兆候がみられる」と診断され、都内の病院に入院した。

 その後、今年1月の東京・新橋演舞場公演と、3月に予定していた主演舞台「オセロー」の公演中止を発表。関係者によると、4月2日に開場する新しい歌舞伎座への出演を目標に療養してきたが、免疫力と治癒能力が徐々に低下。復帰の願いはかなわなかった。

 戦後最大のスターと言われた十一代目市川団十郎の長男として生まれ、53年に市川夏雄を名乗って初舞台。65年に十一代目が死去。大きな後ろ盾を失い苦労も味わったが、精進を重ねて、85年に歌舞伎を代表する大名跡を継ぎ、十二代目市川団十郎を襲名した。

 2004年に急性前骨髄球性白血病を発症。08年には、体質改善のために妹で舞踊家の市川紅梅(63)から骨髄移植を受けていた。

 今年3月には長男で歌舞伎俳優の市川海老蔵(35)とフリーキャスターの小林麻央(30)夫妻の間に第2子が誕生する予定で、団十郎さんは「待ち遠しい」と喜んでいたが、対面はかなわなかった。

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