大竹しのぶ 勘三郎さんに誓う「がっかりしないようなお芝居を」

[ 2012年12月5日 15:00 ]

舞台「ピアフ」製作発表に登場した(左から)谷田歩、梅沢昌代、大竹しのぶ、辻萬長、畠中洋

 女優の大竹しのぶ(55)が5日、主演舞台「ピアフ」の製作発表会見に登場した。

 フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフの波瀾(らん)万丈の半生を描くミュージカル。昨年の初演では、大竹が読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞し、演出の栗山民也氏も芸術選奨文部科学大臣賞を受賞するなど、高い評価を受けた。ピアフ没後50年の記念の年となる2013年の再演が決まった。

 大竹は「またこのピアフに会えると思うと幸せです。(初演が終わって)こんなに早く会いたいと思う人はなかなかいなかった。こんなに早い時間で再演ができると思っていなかった。ピアフを演じていると、なんか大きな力に歌っているというすごさを感じたことがあります。ピアフにもっと近づきたい」と再演を喜んだ。

 大竹は、20歳の時のミュージカル「若きハイデルベルヒ」(68年)の共演がきっかけで知り合った、5日に57歳の若さで亡くなった中村勘三郎さんから当時に貸してもらった本がきっかけで、今回の舞台の題材であるピアフを知った。

 「20歳の時に、これ面白い本だからと(勘三郎さんから)渡されたのが『愛の讃歌』だった。ピアフの生涯を妹さんが書いた本で、彼はそれを私に貸してくれたんだと思うけど、まだ返してないなとずっと持っていた。それから何十年も経って、私がピアフを演じることができて、彼も見てくれて“すごい良かった”と言ってくれたのがうれしかった」と話した。

 ピアフとの出会いをくれた勘三郎さんが亡くなった日に製作発表が行われるというのも不思議な縁。「彼も楽しみにはしていました。(公演を)彼に捧げるつもりはないですけど、私が役者である限り、彼ががっかりしないようなお芝居をしていきたい」と心に誓っていた。

 舞台は2013年1月16日、東京公演のシアタークリエで開幕する。

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2012年12月5日のニュース