若松監督 死因は多発外傷…棺が無言の帰宅

[ 2012年10月19日 06:00 ]

無言の帰宅をした若松孝二監督の棺

若松孝二監督死去

 若松監督の遺体は午後1時55分すぎ、東京都渋谷区にある自宅兼個人事務所に無言の帰宅をした。白い棺を、家族と「若松プロダクション」のスタッフ数人が迎え入れた。

 12日午後10時10分ごろ、新宿区内藤町の都道を横断しようとしてタクシーにはねられ重傷を負った。警視庁四谷署によると、現場は横断歩道のない片側2車線の直線道路。頭や腰を強く打ったが、事故直後は意識があり、自分で娘に事故を伝えた。若松プロの大日方教史さん(46)によると、都内の病院に向かう救急車内で意識を失い、そのまま戻らなかったという。その後は小康状態が続いたが、娘ら家族や仲間の映画監督らが見守る中、17日午後11時5分に息を引き取った。死因は多発外傷。関係者によると腰骨が砕けていた。

 遺作となった「千年の愉楽」以降の作品も構想中だった。先月4日に同作の公式上映を行ったベネチア国際映画祭では、原発事故をテーマにした作品に意欲を燃やしていた。今月8日に千葉県柏市で行ったトークショーが最後の仕事となった。

 ◇若松孝二さん葬儀日程◇
【通夜】 23日(火)午後6時
【葬儀・告別式】 24日(水)午前10時半
【場所】 青山葬儀所=東京都港区南青山2の33の20=(電)03(3401)3653
【喪主】 妻伊藤慶子(いとう・けいこ)さん

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2012年10月19日のニュース