健さん「なぜだか涙が出た」受刑者を激励「早く大切な人の所へ帰ってあげて」 

[ 2012年8月26日 16:10 ]

新作映画「あなたへ」の撮影現場となった富山刑務所を訪れた高倉健

 俳優の高倉健(81)は26日、新作映画「あなたへ」の撮影現場となった富山市の富山刑務所を訪ね、受刑者約350人を前に撮影への協力に感謝を伝え、「お元気で一日も早く出所されてください」と励ました。

 任侠映画で絶大な人気を誇った高倉は、新作では作業の指導技官を演じ、昨年、同刑務所で撮影に臨んだ。本人が映画公開に合わせ訪問を希望。「自分は、日本で一番多く、皆さんのようなユニホームを着た俳優だと思います」と自己紹介すると、薄緑色の服を着け、厳しい規律下にある受刑者から、小さな笑い声が起きた。

 「『あなたへ』(に込めたメッセージ)は人を思うことの大切さ、切なさにもつながる。一日も早く、あなたにとって大切な人の所へ帰ってあげてください」と声を詰まらせて話すと、受刑者から大きな拍手が湧き起こった。感激して頬をぬぐう姿も見られ、高倉もあいさつ後「なぜだか涙が出た」と話した。

 受刑者らは同日、「あなたへ」を観賞。公開直後の映画の観賞は極めて異例という。

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2012年8月26日のニュース