間寛平「これで最後」 440キロ被災地マラソンでラストラン

[ 2012年7月21日 07:32 ]

岩手県宮古市で行われた復興イベントで、東日本大震災の被災地マラソン挑戦を発表した間寛平は、自ら苗を植えた花畑に掲げられた「スマイル」の看板とともにガッツポーズ

 お笑いタレントの間寛平(63)が20日、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の約440キロを8月13日から9日間で走破する「被災地復興マラソン」に挑戦すると発表した。岩手県宮古市での被災者交流イベントで明らかにし「本格的なマラソンはこれで最後にする」と宣言。ランナー人生の集大成を復興にささげる。

 被災地マラソンは、アースマラソンとほぼ同じ1日約50キロのペースを保ち、スケジュールが確保できた9日間で11市町を通過。全行程約440キロの完走を目指す。

 毎日約50キロを走ったあとは近隣の仮設住宅を訪問し、避難住民と交流する。この日、寛平は被災者との交流イベントで「被災地の子供を笑顔にできることが何かないかなと、震災直後から考えていた。走りたい思いはずっとあった。やっと実現できます!」と挑戦を発表。参加の被災者から大きな拍手を受けた。

 目指すゴールはいわき市「スパリゾートハワイアンズ」。復興へ向け尽力するフラガールの姿に寛平が共鳴し、選んだ。スタート地点は、ゴールから逆算して岩手県山田町の「陸中海岸青少年の家」に決めた。

 自身も95年の阪神大震災で被災。兵庫県宝塚市の自宅マンションが全壊した。東日本大震災発生後、被災地入りや支援を考えたが、自身の経験をもとに「現地が落ち着かないうちは控えるべき。機が熟したとき自分のできる支援をしよう」と判断。マラソンの準備を整えてきた。

 「震災から1年以上たって、被災地の現状に目が向けられなくなってきている。再び被災地に目を向けてもらうための力になれれば」と話す。

 「大きいマラソンはもう走らない。3キロほど走ってビール飲むくらいはあると思うが、本格的なのは最後」と宣言。「これまで地球何周分走ったか分からない」という寛平のラストラン。「被災地を最後の舞台にできて、しかも少しでも力になれるとすれば本望ですわ」と話した。

 ≪伴走の地元ランナー募集≫寛平と伴走する地元ランナーを募集する。寛平の所属する吉本興業によると「1日1カ所に限定して約3キロほど一緒に走れる区間を設ける。人数は1日20人ほどを考えています」という。寛平は「応募された方に限らず、たくさんの子供たちと一緒に走れたらいいなあと妄想している」と話している。応募は公式ホームページで受け付ける。

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2012年7月21日のニュース