原節子が演じた大役 蒼井優「いけしゃあしゃあとよく引き受けたな」

[ 2012年5月30日 18:58 ]

映画「東京家族」製作報告会見に登場した蒼井優

 女優の蒼井優(26)が30日、都内で行われた出演映画「東京家族」(来年1月公開)の製作報告会見に、主演の橋爪功(70)、妻夫木聡(31)ら共演者、山田洋次監督(80)とともに出席した。

 本作は名匠・小津安二郎監督の「東京物語」(1953年)をモチーフにしており、蒼井は原節子(91)が演じた紀子に挑戦している。「原節子さんが演じていたということで、重い役でした。重すぎました。いけしゃあしゃあとよく引き受けたなと周りからも言われました。でもそこを気にしていたら、現場に来るのもイヤになるし、部屋からも出られなくなる。だから、自分の中の感覚を大切にして、新鮮な気持ちで、でも、『東京物語』という作品や原さんへの敬意を忘れずにやらせてもらった。寛大な心で受け止めていただきたい」とアピールした。

 「おとうと」(2010年)でも山田作品に出演した蒼井は、今作の出演者で唯一2回目の山田組参加。「『おとうと』の時は初めてで監督の言葉を一生懸命聞くだけだった。2度とできないと思っていたけど、今回はまた参加できるということで、私もついに山田組の先輩になるんだって思っていたのに、みんなより1カ月(クランク)インが遅かった。少しはリラックスして入れると思ったのに、1カ月の間に抜かされていて、焦りました」と苦笑いした。

 蒼井の恋人役を演じた妻夫木は山田組初参加。出演が決定し、何本も山田作品へ出演経験がある先輩俳優の永瀬正敏(45)にメールしたと言い、「(永瀬に)勉強になるから楽しんで来い!と言われました。山田監督は一言で言えば、厳しい監督ですけど、ひとつひとつの言葉を逃さず、栄養に変えたいと役の中に取り入れてきた。すべてが自分自身や作品のためになった。楽しかった」と3カ月の撮影を振り返った。

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