博多川で船乗り込み 吉右衛門らに2万8千人ファン大歓声

[ 2012年5月29日 17:19 ]

博多座での歌舞伎公演を前に行われた「船乗り込み」で、紙吹雪が舞うなか川岸に詰め掛けたファンに手を振る中村吉右衛門(先頭)ら

 福岡市を流れる博多川で29日、歌舞伎俳優が顔見せのため小舟で川を下る「船乗り込み」があった。6月2日から博多座(同市)の歌舞伎公演に出演する中村吉右衛門ら20人が、集まったファン2万8千人の声援に手を振って応えた。

 汗ばむほどの天気になった福岡。紙吹雪が舞う中、舟に乗ったはかま姿の俳優に、見物客が「播磨屋!」などと声を掛けた。

 福岡県太宰府市の会社員(48)は「博多座歌舞伎といえば、船乗り込み。楽しみにしていた」と、初夏の風物詩となったイベントを待ちわびた様子。

 吉右衛門は「川風を気持ち良く感じることができた。舞台でも(この爽快感を観客に)感じてもらいたい」と意気込みを語った。

 船乗り込みは、歌舞伎俳優が「ご当地到着」を知らせるため川を下る伝統行事で、博多座では1999年の開場を機に始まった。昨年は雨で中止になったため2年ぶりの開催。

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2012年5月29日のニュース