「AKB48に学べ」!中国共産党機関紙が“大号令”「伝統を覆した」

[ 2012年4月26日 08:58 ]

中国でも注目度が増しているAKB48

 24日付の中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、「会いに行けるアイドル」をコンセプトにファンを獲得し、アジア各国に姉妹グループを結成するなどして進化を続けるアイドルグループ「AKB48」の戦略に学ぶよう呼び掛ける記事を掲載した。

 共同電によると記事は、アイドルグループは3~5人の固定メンバーで活動するのが常識だったが「AKBはその伝統を覆した」と指摘。専用劇場でライブ公演を行ったり握手会を開いたりするなどして常に話題をつくり、「日本だけでなく東南アジアでも人気を得た」と分析した。

 AKBの運営会社が今月21日に発表した、上海で姉妹グループ「SNH48」を発足させる動きに触れ、「AKBの到来を日本の文化侵略とみる向きもあるが、中国の音楽業界はアイドルグループがどのように形成されるのかを学ぶ機会と考えるべきだ」と強調した。

 2010年には、女子大生24人のアイドルグループ「AK98」がデビュー。「A」「K」の2チームで活動するなど“AKB48のパクリ”との批判を受けた。プロデューサーは日本進出も宣言していたが、現在まで実現していない。

 中国は映画「さらば、わが愛/覇王別姫」が、1993年の第46回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール(最高賞)を受賞するなど国際的に高い評価を得た作品を製作している。ただアニメを含め文化コンテンツで欧米や日本、韓国に立ち遅れているという危機感があり、各国の文化産業の成長戦略を研究し、自国のソフトパワーの強化を図っている。

 ▽環球時報 人民日報が発行している全国紙の一つ。国際問題を専門に扱う。人民日報とは違い過激な見出しを付ける傾向があり、中国当局の意見が反映されていると言われている。強烈な反日報道でも有名。今月17日付の社説では、北朝鮮に対し軽率な行動を控えるように警告。「環球」は中国語で世界、地球の意味。

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