千景さん安らかに…淡路恵子「また妹にして」

[ 2012年2月26日 06:47 ]

祭壇には淡島さんの遺影のほかに賞状なども飾られた

 すい臓がんのため16日に87歳で死去した女優の淡島千景(あわしま・ちかげ、本名中川慶子=なかがわ・けいこ)さんの通夜が25日、東京都文京区の護国寺桂昌殿で営まれた。

 遺作となったTBS「渡る世間は鬼ばかり」の石井ふく子プロデューサー(85)、女優淡路恵子(78)ら約400人が参列。石井さんは「ああいう人はもう出ない。華があり“スター”を維持していた。いいかげんが嫌いでキチッと仕事する人。60年以上も一線で頑張ったし、ゆっくり休んで次の仕事の準備をして。あの人から仕事は奪えない」としのんだ。「おねえちゃま」と慕ってきた淡路は「近寄りがたさもあったけど、私がそちらに行き、お目にかかったら、また妹にしてください」と固い絆を強調しながら別れを惜しんだ。

 穏やかな表情で、右頬に手をあてた遺影は、映画「シベリア超特急5」(05年公開)の撮影時の一枚。長年同居していた女性が「リラックスした、いい感じなので」と選んだ。祭壇や会場中に大好きだったバラが飾られ、お気に入りの赤色は棺の上に置かれた。棺には「渡る世間…」やNHK「花の生涯」(63年)などの台本5冊、ベッド脇に常に置いていたフランス人形、化粧パレットや綿棒などが納められた。

 告別式は26日午前11時から同所で。淡路らが弔辞を読む。戒名は「華優院慈篤慶純大姉(かゆういんじとくけいじゅんだいし)」。

 ◆主な参列者 山東昭子(参議院議員)、石井ふく子(テレビプロデューサー)、淡路恵子、浅香光代、林与一、山田吾一、水谷八重子、西郷輝彦、沢田雅美、遥くらら、橋爪淳、藤田朋子、神野美伽、熊谷真実、小林綾子(以上俳優)=順不同・敬称略=

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