田中慎弥さんに文化褒賞　県知事に「最後くらいお目にかかっておこうと」

　山口県は２３日、芥川賞を受賞した同県下関市在住の作家田中慎弥さん（３９）に、新たに創設した県スポーツ・文化特別褒賞を授与した。

　県庁での式典に出席し、今期限りでの引退表明をしている二井関成知事と会談した田中さん。「政治家にお会いすると緊張するが、退任表明されて、最後くらいお目にかかっておこうと思った」と言われた知事は、思わず苦笑い。今後も地元下関で活動するか聞かれると「今のところは、今後も地元で頑張ろうと思う」と話した。

　芥川賞受賞決定時の型破りな会見で有名になった田中さんは、受賞作「共喰い」の発行部数が２０万部に達したことでも話題を集めた。今月２０日には、下関市も市文化振興特別賞を授与した。