辻井伸行さん カーネギーホールでNYデビュー 聴衆は「天才だ」

[ 2011年11月11日 13:41 ]

 新進ピアニストの辻井伸行さん(23)が米ニューヨークのカーネギーホールで10日夜(日本時間11日午前)、リサイタルを開き、世界の演奏家がしのぎを削るニューヨークで本格的なデビューを果たした。

 辻井さんが演奏に臨んだのは「鍵盤の達人2」と銘打たれたピアノリサイタルのシリーズ。曲目はベートーベンのソナタ「テンペスト」やリストの曲、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」など。

 辻井さんは生まれつき目が見えず、2009年のバン・クライバーン国際ピアノコンクールでの優勝を機に国際的な注目を集めるようになった。

 辻井さんはリサイタル後の記者会見で「大舞台での演奏の機会を得て感謝の気持ちでいっぱい。これはゴールでなくスタートライン。もっと上を目指し世界に羽ばたくピアニストになりたい」とリサイタル成功の感想を述べた。

 2800席のホールはほぼ埋め尽くされ、辻井さんの奏でる繊細で力強い音色に聴衆は酔いしれた。

 アンコール曲も3曲披露、聴衆は総立ちでたたえた。ニューヨーク在住の女性バティヤさんは「(彼は)天才だ。とてもファンタスティックだ」と感動の面持ちだった。(共同)

続きを表示

2011年11月11日のニュース