マイケルさん専属医に過失致死罪で有罪判決

[ 2011年11月9日 06:00 ]

7日、米ロサンゼルス郡地裁に出廷したジャクソンさんの専属医マーレー被告(手前中央)

 09年の米歌手マイケル・ジャクソンさん=当時(50)=の急死をめぐり、過失致死罪に問われた専属医コンラッド・マーレー被告(58)に対し、ロサンゼルス郡地裁の陪審は7日(日本時間8日)、有罪判決を下した。担当判事が29日に量刑を言い渡す。最高で禁錮4年。

 「ポップスの帝王」の死から2年4カ月余り。全米注目の裁判は、マイケルさんが全幅の信頼を寄せ、友人でもあった専属医の医療行為に「重大な過失責任」を認定した。

 「ギルティー(有罪)」と言い渡された瞬間、マイケルさんの家族用の傍聴席から「キャッ」と短い悲鳴のような声が上がった。被告は無言のまま、次第に遠くを見るようなうつろな目に。後ろ手に手錠をされて連行され、直ちに収監された。共同電によると、カリフォルニア州の医師免許は剥奪される見通しだ。

 検察側は、不眠を訴えるマイケルさんに対し、被告が通常は外科手術などでしか使わない強力な麻酔薬プロポフォールを投与した上、慎重な経過観察を怠ったと主張。裁判では、マイケルさんの容体急変後、被告は約20分間も救急車を呼ばず、その後駆けつけた救急隊員や救急医に麻酔薬を投与した事実を告げなかったことも判明した。

 兄で歌手のジャーメイン(56)は有罪判決に「正義が実現した」と満足げに話した。注目の評決の様子は全米で生中継され、地裁前に集まった約100人のファンは拳を突き上げて抱き合った。車で来ていたファンは一斉にクラクションを鳴らして祝福し、ヒット曲「今夜はビート・イット」を合唱した。

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2011年11月9日のニュース