26年ぶり共演「ドキドキ」健さん、駅までたけし出迎え

[ 2011年10月5日 06:00 ]

飛騨山脈をバックに26年ぶりの共演を果たした高倉健とビートたけし

 高倉健(80)の6年ぶり主演映画「あなたへ」(監督降旗康男)のロケが3、4の両日、岐阜県高山市などで行われ、ビートたけし(64)とのビッグ共演が実現した。「夜叉」以来、26年ぶりの顔合わせ。先に高山入りしていた高倉は駅まで足を運び、たけしを出迎えたほどの歓迎ぶり。「たけちゃんと楽しい時間を過ごし、どきどきしてます」と満喫していた。

  「飛騨の小京都」と呼ばれる高山市での撮影。遠くに飛騨山脈の稜線(りょうせん)を望む丹生川(にゅうかわ)町のドライブインなどで絡みのシーンがカメラに収められた。4日の最低気温は3・8度。同地方はこの秋一番の冷え込みを記録したが、2人の熱の入った演技に太陽も触発されたか、午後になって20度まで上昇した。

 「遺骨を故郷の海へまいて」と遺言を残した妻(田中裕子)の希望をかなえるため旅に出る富山刑務所の指導技官が高倉扮する主人公。ワンボックスカーで富山を出発し、高山で出会う男がたけしの役どころだ。妻に先立たれた元中学教師で一人り旅を続けていると話すが、どこか怪しげ…。

 とても傘寿とは思えない若々しい高倉。歩くことが若さの秘けつと明かしながら、たけしとの共演がうれしそう。「たけちゃんの映画は必ず見ている。ホテルで待ってられず、つい駅まで迎えに行きたくなる不思議な人」と“出迎え”の理由を説明した。たけしの高山入りは2日夜。林家三平(40)と国分佐智子(34)の結婚披露宴に出席し「黒い交際を断って出てきた」などと毒舌祝辞で沸かせた後に新幹線に飛び乗った。その件も引き合いに出し「人の結婚式で自分が目立っちゃう人。今回の映画も出番が短くても全部(話題を)さらってしまう。僕なんか足元にも及ばない」とたけしを持ち上げた。

 出迎えを受けた当のたけしは「顔を隠してスーッと寄ってくるから“地元の暴力団かな?こんなところ写真を撮られるとまずい”と思ったら…」と笑わせながら「健さんは人間国宝も国民栄誉賞も全部あげてもいい人。いずれは健さん主演で映画を撮るのが夢だが、今回は脇役で迷惑をかけないようにしている。でもやっぱり目の前に立たれちゃうと(気おされて)セリフが止まっちゃう」と相当なプレッシャーがあることも打ち明けた。映画は来年秋公開。

 ≪「地酒家兆治」発見≫丹生川町のドライブインに「飛騨の地酒家兆治」という店がある。高倉の主演映画「居酒屋兆治」(83年)を思い起こさせるが、店の関係者によると、店主が大の“健さん”ファン。88年に同所に店をオープンさせる際「居酒屋」ならぬ「地酒家兆治」と命名したそうだ。

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2011年10月5日のニュース