桑田佳祐 宮城で“らしさ”サク裂!復活ライブ

[ 2011年9月12日 06:00 ]

宮城でライブを行った桑田佳祐

 サザンオールスターズの桑田佳祐(55)が11日、震災から半年を迎えた宮城県の「宮城セキスイハイムスーパーアリーナ」でライブを行った。「宮城ライブ~明日へのマーチ!!~」と名付けられ、桑田にとっては食道がんから復帰後初めての本格的ステージ。普段通りの桑田節を随所でサク裂させ、「一緒に元気になっていこう」と被災地のファンに呼びかけた。

 「不謹慎なことはどうしましょう、みたいな話になったんですよ」。演出などを決める会議での一幕。「協議を重ねた結果、“ちょっとぐらいいいんじゃないの”ということになりまして。普段通りの桑田がいいんじゃないのって」。言葉通り、下ネタもジョークもいつも通り、“自粛なし”の桑田佳祐を届けた。

 アリーナ中央のセンターステージに移動する際は、「猪木ボンバイエ」をBGMに覆面をかぶった男性が桑田を誘導しプロレスさながら。ステージに登ると、360度に広がるファンを見渡し「ア○ルはだめよ!」とジョークを飛ばした。下着姿のダンサーを起用するなど、被災地のファンを笑顔にしようと本気のステージ演出だった。

 仙台を舞台にした、さとう宗幸(62)の代表曲「青葉城恋唄」でスタートし、犠牲者への黙とうをささげた。「OSAKA LADY BLUES」の替え歌「MIYAGI…」では、名菓「萩の月」や牛タン、大崎八幡宮など、宮城名物を織り交ぜた。

 自身にとっても特別な舞台。1年6カ月ぶりで、昨年8月2日の食道がん手術からの復帰後初めての本格的ライブ。「ここに立ててるのが半分信じられないぐらいですが、ちゃんと生きてます」と報告。「東北、仙台のこの場で復活できて本当にうれしいです。一緒に元気になっていこう」と、自身と東北の復興を重ねた。

 2時間半で新曲「明日へのマーチ」など27曲を披露し、体調も良好な様子。夫人の原由子(54)も登場し、ラストはサザンの代表曲「希望の轍」を総立ちの観客8000人と大合唱。「諦めないで何事も、無理しないで何もかも、人生を楽しんでいきましょう」。肩肘張らない当たり前の言葉で被災地のファンを勇気づけた。

 ≪会場前の広場は“縁日”≫会場前の広場にはやぐらが組まれ、1000個のちょうちんが飾られるなど、縁日のような雰囲気で観客を迎えた。「虹の広場」と名付けられた出店スペースには、岩手、宮城、福島から出店者が集結。はらこ飯、石巻焼きそば、気仙沼ホルモンなど、各地の名物に観客が舌鼓を打った。また、宮城県大船渡市の漁網工場の漁網を使って作られた復興支援グッズ「浜のミサンガ」も販売された。

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2011年9月12日のニュース