松本市の楽団中国公演 小沢征爾さん欠席で開幕

[ 2011年9月1日 21:14 ]

 長野県松本市で活動する楽団が出演する音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の中国公演が1日、北京の国家大劇院で開幕した。指揮者に予定されていた小沢征爾総監督(76)が検査や治療などで都内に入院したため、アシスタント指揮者のピエール・バレーさんがタクトを握ることになった。

 音楽祭関係者によると、音楽祭の全てのプログラムを海外で公演するのは初めてという。

 「小沢さんとはずっと緊密な関係」と胸を張るバレーさんらしく、公演ではチャイコフスキー作曲の「弦楽セレナード」やバルトーク作曲のオペラ「青ひげ公の城」などを演奏し、小沢さん独特の音楽世界を表現。

 上海市の学生林楊さん(21)は「芸術家として非常に尊敬している。ずっと無理をしてきたから疲れもたまっているのだろう。ゆっくり休んで早く治してほしい」と、小沢さんの身体を気遣った。

 1日は小沢さんの76歳の誕生日。国家大劇院は8月31日、バースデーケーキを用意して小沢氏の早期復帰を祈った。同演出部の任小瓏副部長は「小沢さんは中国でも知名度が高く、チケットの売れ行きは上々だ。小沢さんが来られなくなったのは残念だが、楽団の演奏は素晴らしく、影響はほとんどない」と語った。(共同)

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2011年9月1日のニュース