ロカルノ映画祭 松本監督「最高」ギャグ大ウケ

[ 2011年8月13日 06:00 ]

ロカルノ映画祭の“しんぼる”となっているヒョウ柄のセンスを“カンペ”にして舞台あいさつする松本人志監督

 スイスで開催中の第64回ロカルノ国際映画祭で11日(日本時間12日)、ダウンタウンの松本人志監督(47)がメガホンを取った映画「大日本人」と「しんぼる」が特集上映された。松本監督は舞台あいさつに臨み、公用語のイタリア語でギャグを連発すると観客は大爆笑。「日本よりウケてる」と、してやったりの表情を浮かべた。 

 約600人の観客で埋まった「大日本人」の上映劇場では、登場するなりスーツの内ポケットから映画祭のシンボルとなっているヒョウ柄の扇子を取り出し広げた。そして公用語のイタリア語で「最高」を意味する「オッティモ」を連発した。

 「ロカルノ、オッティモ!ロレックス、オッティモ!アルプス、オッティモ!、フェラーリ、オッティモ!」

 扇子に貼り付けた“カンペ”を見ながら、スイスやイタリアの有名な固有名詞を連呼。「うーん、グラッチェ(ありがとう)」で締めて、そのまま降壇。“松ちゃんワールド”全開に客席は一瞬、あっけにとられたが、すぐに爆笑と拍手の渦が巻き起こった。控室に戻ってきた松本監督は「日本よりウケてるやん。完璧や」と満足顔だ。

 続く「しんぼる」の舞台あいさつではバージョンアップ。司会の「ロカルノでは何をしましたか?」の質問に「マイ・ネーム・イズ・オッティモ」と真顔で返答。客席のあちらこちらから「オッティモ、オッティモ!」の歓声が上がり、「予想以上にウケて、かえって困惑するわ」と話した。

 前夜の夕食時、“すべらない舞台あいさつ”をスタッフ、通訳と入念に打ち合わせた。響きの良さから「オッティモ」を選び、台本を練り上げた。“オッティモ作戦”は大成功。「日本では言わないですよ」と照れたが、松本監督の“すべらない話”の一つに加わったことは確かなようだ。

 取材陣には「スイスとかけて松本映画と解きます。その心は、どこから見ても“ヤマ”があります」と謎かけも披露しながらアピールした。

 ≪地元大学生 熱烈ファン≫09年にジュネーブで開催された映画祭で「しんぼる」を見て大ファンになったという大学生ライネル・ベベアさん(18)は同作のポスターを手に来場。劇場内で松本監督に駆け寄り、震えながら「サイン、プリーズ」。松本監督は「刺されるのかと思ったわ」と驚きながらも、笑顔で応じた。ベベアさんは「宝物にする」と大喜びだった。現在、大阪に赴任中で、地元がロカルノというフランチェスコ・カルミネさん(35)は「“すべらない話”全部見てます」と流ちょうな日本語で語りかけ、握手を求めた。

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2011年8月13日のニュース