「広島のパワーを世界に」オノ・ヨーコさんがヒロシマ賞受賞

[ 2011年7月29日 21:21 ]

原爆慰霊碑に献花するオノ・ヨーコさん。手前右は広島市の松井一実市長

 ビートルズの元メンバー、故ジョン・レノンさんの妻で芸術家のオノ・ヨーコさん(78)が29日、現代美術で平和に貢献した芸術家に授与されるヒロシマ賞を受賞した。

 広島市現代美術館で開かれた授賞式のスピーチでオノさんは「全部なくしたところから立ち上がり、ここまで再建した広島のパワーを世界に見せよう」と語った。同美術館は30日からオノさんの受賞記念展を開催する。

 授賞式に先立ち、オノさんは原爆慰霊碑に花をささげ、手を合わせた。その後、原爆資料館を見学し「広島がどんな苦しみをしてここまで来たか世界の人に分かってほしい。(原爆の悲惨さを)目にする責任がある」と感想を述べ、福島原発事故に関連して「(放射性物質による被害が)2度も起きた国はない。悔しい」と話した。

 オノさんは幅広い芸術活動や積極的な平和活動で知られ、2005年と10年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で核廃絶を求めるスピーチをしたことなどが評価された。

 3年に1度選出され、これまでに広島市出身のデザイナー三宅一生氏や中国出身の芸術家蔡国強氏らが受賞している。

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2011年7月29日のニュース