鶴太郎「ずっと二郎さんの背中を追ってきた」

[ 2011年3月11日 06:00 ]

坂上二郎さん死去

 コント55号で、昭和を笑いに包んだ坂上二郎さんの死に芸能界は悲しみに暮れた。「飛びます、飛びます」のギャグなど二郎さんのものまねを得意としたタレントの片岡鶴太郎(56)は「ずっと二郎さんの背中を追ってきたような気がする」とコメント。日本テレビの人気バラエティー番組「カックラキン大放送!!」で共演した研ナオコ(57)らはショックを隠せない様子だった。

 鶴太郎は「二郎さんのまねを持ちネタにしているのを本人も喜んでくれた。食事に誘ってくれたり、2人で“飛びます、飛びます”をやったこともあった。20歳も年の差があったのに公私でかわいがってくれた」と振り返った。

 「飛びます、飛びます」は親指、中指、薬指をくっつけて両手を2機の飛行機、顔を管制塔に見立て離陸指示を送るギャグ。コント55号のコント「結婚コンサルタント」で誕生した。当時は代表的なギャグではなかったが、コント55号としての活動が激減した80年代、鶴太郎がものまねをしたことで、二郎さんの持ちネタとして定着した。

 鶴太郎は中学の時にコント55号に憧れ、二郎さんのファンになった。当時からものまねをしていたといい「芸だけじゃなくて歌も芝居もできる方。芸能界に入ってからもずっと背中を追って、二郎さんの道を歩んできた気がする」と悼んだ。自身もボクサー、画家、俳優、歌手と活動の幅を広げており、二郎さんが与えた影響は大きかったようだ。

 「カックラキン大放送!!」で共演した野口五郎(55)は「言葉で言い表せないほどお世話になった。エンターテインメントとしての二郎さんの最高のセンスを学ばせていただいた」としのんだ。

 番組では芸名にちなみ、野口が「5(五郎)」、二郎さんが「2」、研ナオコが「7」で「野口+二郎さん=研」とされた。人気コーナー「お茶の間劇場」では、二郎さんが父親、研が長女役だった。

 野口はこの番組を通じて、二郎さんからお笑いのノウハウを学び、アイドル歌手からタレントへと飛躍するきっかけとなった。「二郎さんといえば無口。だけど笑顔の二郎さんしか思い出せない。2~3年前に仕事でご一緒させていただいた時の笑顔が僕にとっての二郎さんの最後の笑顔。本当にお忙しい芸能生活だったと思います」と“恩師”の冥福を祈った。

 関係者によると、研は悲報に接し、驚いた様子だったといい「本当の娘のようにかわいがっていただいた。新人の私が何度失敗しても怒られた記憶がありません。おとうちゃん、お疲れさまでした」と別れの言葉を述べた。

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2011年3月11日のニュース