「傍若無人」「介抱した」…食い違いが浮き彫りに

[ 2011年2月18日 20:16 ]

 東京・西麻布の店であの夜、何があったのか。18日に東京地裁で開かれた市川海老蔵(33)殴打事件の初公判。弁護側は冒頭陳述で、伊藤リオン被告(27)を暴行に駆り立てた「海老蔵さんの傍若無人な振る舞い」を赤裸々に述べた。「介抱していた」「いきなり殴られた」とする海老蔵との食い違いが浮き彫りになった。

 「もう無理です。帰ります」「なんだよ、もう飲めないのか」。海老蔵が髪をつかみ、揺さぶる。弾みでソファから滑り落ちる元暴走族リーダー(29)。

 「やめてください」。見かねた伊藤被告が間に入ると、今度はその胸ぐらをつかみ、テーブルの灰皿を手に。2人を引き離そうとする元リーダーの顔に、海老蔵が突然、頭突きをした―。

 昨年11月25日朝方近くの酒席。弁護側は被告が暴行に及ぶ直前の状況を再現してみせた。

 一方、検察側が読み上げた供述調書によると、海老蔵の認識は「べろんべろんに酔った元リーダーを介抱しているつもりだった」。「頭突き」への言及はなく「被告から『おまえのせいだ』といきなり殴りつけられた」と指摘。昨年12月の記者会見でも「私は暴力を振るった記憶がない」ときっぱり否定している。

 別の会見で海老蔵さんは否定したが、弁護側は冒頭陳述で「吸い殻が入った灰皿に酒をつぎ、仲間の1人に飲むよう命令した」とも主張。「どなたとも面識はなかった」とする海老蔵の説明に対しては「元リーダーは約3年前、海老蔵さんと初めて会い、顔見知りになった」とした。

続きを表示

2011年2月18日のニュース