AKB 衝撃の“残虐PV”は有料配信のみ

[ 2010年10月18日 06:00 ]

AKB48の新曲「Beginner」のPVカット。ゲームの中のバーチャル世界のキャラクターとなった前田敦子は、矢のような物体に手を刺されサイボーグ状の手首が露出

 AKB48の衝撃映像が公開される。27日発売の新曲「Beginner」のプロモーションビデオ(PV)として、「告白」などの作品で知られる映画監督の中島哲也氏(51)が撮影したもの。メンバーが次々に残虐な目に遭い血を流す内容で、若年層ファンに対する悪影響を考慮し、CDに付属するDVDへの収録は取りやめられていた。テレビ放映もされず、配信のみで公開される。

 「初心者の気持ちで挑戦し続けよう」というメッセージソングのPVは、バーチャルなゲームの世界が舞台。AKB48メンバーが架空の敵と戦う中、次第にメンバー同士が助け合い、無機質なゲームの中に血が通い始め、人間としての感情が目覚めていくという内容。
 この中に、手の甲に矢のようなものが刺さった前田敦子(19)が血を流しながら泣き叫んだり、大島優子(22)の腹部にドリルのような物が突き刺さるなどの衝撃シーンが含まれる。9月21日に都内で行われた「じゃんけん大会」などで特別上映されたが、これらの場面で目をつぶるファンも多くいた。
 PVには「相手の気持ちや痛みを想像できることは今の人達には大切」という、ゲームのように殺人事件が起こる現代社会に向けた中島監督なりのメッセージが込められている。所属レコード会社「キングレコード」はこれを尊重しつつも、「場面場面を切り取るとショッキングな映像が含まれている」と判断。通常のAKB48のシングルCDにはPVを収録したDVDが付属するが、今作のDVDにはダンスシーンとメーキング映像のみを新たに編集したものを付属させることにした。テレビ番組での曲紹介時にもこれが流される。
 このため、ファンの間では「あのPVはどうなるのか」「お蔵入りになってしまうのか」と話題となっていた“オリジナル版PV”。キングレコードでは、作品の意図や内容を知った上で見てもらえるように、レコチョクでの有料配信に限定。発売日27日の午前0時に開始されることになった。
 総合プロデューサーの秋元康氏(54)は「素晴らしい作品ができたと思いました」としているが、誤解を招いたり不快に思われることを避けるため「キングレコードの判断に従いました」と話している。

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2010年10月18日のニュース