キンコメ自虐的「8回優勝しないと借金返せない」

[ 2010年9月24日 06:00 ]

優勝したキングオブコメディの高橋健一(左)と今野浩喜

 優勝賞金1000万円をかけたコントNo・1決定戦「キングオブコント2010」の決勝が23日、都内で開かれ、キングオブコメディが3代目王者に輝いた。過去最多となる3009組の頂点に立った瞬間、今野浩喜(31)は満面の笑み、雄叫びを上げた高橋健一(39)は「これでオヤジの借金の5分の1を返せます」と喜びを爆発させた。

 「いや~、訳分かんない!いや~」と、言葉にならない喜びの声を何度も繰り返した。昨年の覇者の事務所(人力舎)の先輩「東京03」に続いた。
 1本目は犯人役の高橋が今野演じる子供を誘拐するというネタを披露。実は2人が親子だったというオチには、司会を務めたダウンタウンの浜田雅功(47)も「なんやねん!もう」と“お褒め”のツッコミ。爆笑をつかんだネタは908点を叩き出し、1本目をトップで折り返した。
 運命の2本目。今大会最高得点となる942点で暫定トップに立ったピースを意識する戦い。今野演じる男性が教習所でドタバタを巻き起こすネタに会場から爆笑がわき起こった。納得の928点。文句なしの優勝だった。
 賞金の1000万円について「父親の借金を背負わされている」という高橋は「事務所に4割取られるので8回くらい優勝しないと返せない」と自虐ネタを披露。続けて、「さっき父親からメールが来たんですが怖くて見られない」と畳み掛け、詰めかけた報道陣まで笑わせた。
 また、08年の第1回大会開催以来、コンビ名と大会名を間違えられる“事件”が多発したことから「優勝したら大会名をキングオブコメディにする!」との公約を掲げていた今野は「次回は第4回キングオブコメディです!」とニッコリ。ジョーク交じりに宣言していた。
 毎月1本のペースでネタ作りに励み、4月には単独ライブを開催するなど舞台で実力を磨いてきた。実力とともに、確実にキングオブコメディの名を世間に知らしめた戴冠劇だった。

 ◆キングオブコメディ 高橋 健一(たかはし・けんいち、1971年3月30日、東京都出身)。今野 浩喜(こんの・ひろき、1978年12月12日、埼玉県新座市出身)。人力舎所属。2000年コンビ結成。

 <ピース最高の942点も…>あと一歩届かなかった。2本目に披露した怪物と男爵が原宿で買い物をするというむちゃな設定のネタで、今大会の最高得点となる942点を叩き出したピース。一度は首位に立ったものの、最後までトップの座を守り抜くことはできなかった。吉本勢で最高成績となったが、優勝したキングオブコメディには2本合計で67点差をつけられ、綾部祐二(32)は「仕方ありません」と完敗を認めていた。

続きを表示

2010年9月24日のニュース