日産・ルノーが初の世界販売首位 「4強」競り合う時代に

[ 2017年7月28日 17:30 ]

 自動車大手4グループの2017年上半期(1〜6月)の世界販売台数が28日出そろい、日産自動車とフランス大手ルノー連合の初めての首位が確定した。傘下に入った三菱自動車の分を加え、過去最高の526万8079台を記録した。次世代のエコカー開発を含めて「4強」が激しく競り合う時代に突入した。

 28日発表したトヨタ自動車(ダイハツ工業と日野自動車を含む)は前年同期比2・7%増の512万9000台で、前年の2位から3位に転落した。

 2位はドイツのフォルクスワーゲン(VW)で515万5600台。米ゼネラル・モーターズ(GM)は468万6038台と4位で、やや引き離された。

 日産は米国と中国、日本で、ルノーはフランスやロシアで台数を伸ばした。三菱が燃費不正問題から立ち直ったことも貢献した。日産グループは通年ベースで1000万台の大台が見えてきた。

 一方、日系大手の中でホンダは通年でも約500万台(16年実績)と日産、トヨタグループに水をあけられている。ホンダは独立志向が強かったが、近年はGMと燃料電池車の基幹部品の共同生産を打ち出すなど、他メーカーや異業種との連携を深めている。

 世界では大気汚染対策のため排ガス規制の動きが本格化し、英国は40年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止すると表明した。

 規模の大きいメーカーは販路や材料の調達、研究開発で優位に立てる。性能が良く、手頃な価格の電気自動車(EV)の開発競争が激しさを増す中、4強を軸に業界再編や協業の動きが活発化する可能性もある。

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2017年7月28日のニュース