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天心“世紀の一戦”制す!武尊から1Rにダウンを奪って判定5ー0で勝利、キックラストマッチを飾って涙

[ 2022年6月19日 21:00 ]

THE MATCH 2022   ○那須川天心-武尊● ( 2022年6月19日    東京ドーム )

<THE MATCH2022>1R、左フックで武尊からダウンを奪う那須川(撮影・島崎忠彦)
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 “世紀の一戦”に決着がついた。格闘技イベント「THE MATCH 2022」が19日、東京ドームで開催された。メインイベントはRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)が1Rに左フックでダウンを奪い、K―1史上初の3階級王者で現スーパー・フェザー級王者・武尊(SAGAMI―ONO KREST)を判定5―0で下し、無敗のままキックボクシングラストマッチで有終の美を飾って、涙を流した。

 那須川は1Rに蹴りを多く出しながら右ジャブを有効に使った。終了間際に左ストレートでダウンを奪った。レフェリー5者が10―8のスコアリングを付けた。2R残り2分で武尊の頭が那須川の右目に当たるバッティングの場面も。1R同様に右ジャブを上手く使いながら冷静に戦った。2R終了後レフェリー4人が10―10、1人が10―9で武尊有利とつけた。3Rも有効打を打ちながら試合終了。試合直後に涙が止まらなかった那須川が判定勝利した。

 判定勝利が決まると2人は涙ながらに抱擁した。

 7年前、那須川が武尊の名前を出したのが始まりだった。15年8月の「BLADE FC JAPAN CUP 2015 ―55kgトーナメント」を全試合KO勝利で優勝した那須川は試合後のリング上で「55kgでやりたい選手が1人います。K―1の武尊選手ですが、かかってこいやって感じです。全試合KOなので僕の方が上だと思っています」と対戦をアピールをした。さらに同年11月のK―1 WORLD GP ―55kg王座初防衛に成功した武尊。その試合後、花道を引き上げる際に観客席にいた那須川が「大みそかやりましょう!」と武尊に対戦をアピールした。しかし両者が交わることがなかった。

 格闘技ファンはドリームカードである2人の対戦を熱望し、期待が高まるもなかなか両者の対戦は実現せず両者の元には誹謗中傷のコメントが届くこともあった。そして21年4月に那須川のボクシング転向が発表されて、両者に残された時間は残りわずかとなった。その中で12月24日に両者の対戦が電撃発表された。

 那須川は対戦発表会見で「最後のけじめとして勝って引退しようと思っている。この試合、しっかり締めたい」という言葉を口にしていた。前日会見でも「ワクワクしかないんですよ。この1~2週間は研ぎ澄まされていて“これで負けたらしゃーないよね”というような感じですね」と話した通り勝利でキックボクシングの有終の美を飾った。“神童”はキックボクシング42勝無敗のままボクシングの道に進む。

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