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美憂、KIDのために戦う!亡き弟が「望んでいる」リングへ

[ 2018年9月29日 05:30 ]

RIZIN・13 ( 2018年9月30日    さいたまスーパーアリーナ )

<RIZIN会見>弟・山本KID徳郁さんとの思い出を語り、涙ぐむ山本美憂(撮影・吉田 剛)
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 元レスリング世界女王で総合格闘家の山本美憂(44)が28日、都内でRIZIN・13(30日、さいたまスーパーアリーナ)に向けたインタビューに応じ、18日に亡くなった実弟の山本“KID”徳郁さん(享年41)への思いを吐露した。まだ悲しみが癒えぬ中、このタイミングで試合に出場する理由を「彼の望んでいること」と語った。

 笑顔を浮かべ、気丈に振る舞っていた美憂が言葉を詰まらせた。実弟の死の直後にもかかわらず出場する理由を質問された時だ。目元に手をやり、涙をこらえながら一言一言を絞り出した。

 「KIDがどう思うか?それを考えたら、やっぱり試合に…リングに立つことが彼の望んでいることだと思うし、今まで彼が教えてくれたことだと思う」

 元々、闘病中の弟を勇気づけようと直訴して組んでもらった試合。精神的な不安も懸念されたが、美憂に欠場という選択肢はなかった。

 自身のコンディションについても「どんな状況でもトレーニングはトレーニングで集中しなくちゃいけない、というのは小さい頃から教わってきているので大丈夫。後は体重調整だけ」と強調。対戦相手は16年12月に敗れたアンディ・ウィン(36=米国)だが、「あの頃は足りないところばかりだった。今回は勝ちます」とリベンジを誓った。

 メインを戦う堀口恭司や那須川天心にも大きな影響を与えたKIDさんは山本家の誇り。「私も彼に憧れてMMA(総合格闘技)を始めたので、みんなの気持ちは分かる。いろいろなところで愛されたことは家族としてうれしい」。再び戦いの舞台に戻る夢がかなわなかった弟の思いも背負い、美憂は悲壮な決意でリングに立つ。 

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