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粟生隆寛 号泣 2年10カ月ぶりの復帰戦判定勝ち

[ 2018年3月1日 19:08 ]

勝利者インタビューで涙する粟生
Photo By スポニチ

 元世界2階級制覇王者・粟生隆寛(33、帝拳)が2年10カ月ぶりの復帰戦を3―0の判定で勝利した。WBC世界スーパーフェザー級王者だった12年10月に、4度目の防衛戦で敗れたガマリエル・ディアス(メキシコ)と8回戦(62キロ契約)を行い、3回に左ストレートでダウンを奪ったが、独特なリズム感で攻めてくる老かいな相手を崩し切ることができなかった。ジャッジ1人が1点差の厳しい試合だった。

 勝者のアナウンスに笑みをこぼした元世界王者だったが、さまざまな思いが込み上げてくるとリング上で号泣した。15年5月に米ラスベガスでWBO世界ライト級王座決定戦を行い、ベルトラン(メキシコ)にノックアウト負け。ところが、相手のドーピング違反が発覚して無効試合になった。その後は練習を続けたが、試合が一向に決まらず「何をやっているんだろう」と自問自答を繰り返した。それでも、仲間の励ましの声に背中を押され、「ここでやめたら今まで何だったんだ」と自らに言い聞かせて再び光を浴びる日を待った。

 久々にディアスと向き合い、癖のある相手を「相変わらず気持ち悪い」。フラストレーションを全てぶつけるつもりでいたが、不完全燃焼に終わり「帰ってきたと胸張って言える試合じゃなかった。ブランクの影響なのか実力なのか見極めたい」と進退は保留した。

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2018年3月1日のニュース