×

具志堅会長「もう終わったの?」読み通りの展開でご満悦

[ 2018年2月5日 05:30 ]

WBC世界フライ級タイトルマッチ12回線   ○王者・比嘉大吾 KO1回2分32秒 同級9位モイセス・フエンテス● ( 2018年2月4日    沖縄県立武道館 )

防衛に成功し笑顔を見せる比嘉(右)と具志堅会長
Photo By スポニチ

 あまりにも早い決着に、具志堅会長はリング上で「もう試合終わったの?参ったよ」とおどけて愛弟子に笑いかけた。1回に比嘉が放った右ストレートで相手がよろけ、「試合は決まった」という。昨年の世界王座奪取時と初防衛戦は左主体に倒しており、「相手(フエンテス)は左を警戒していたはず」と控室で右ストレートと左ボディーを指示。「右が入ったら相手は何もできなかったね」とご満悦だった。

 37年前の悔いを晴らす一戦だった。81年3月、自身がWBA世界ライトフライ級王座14度目の防衛に失敗して以来となる沖縄での世界戦。ジム創設23年で初の世界王者となった比嘉に地元で防衛戦をさせるべく動き、V2戦で実現させた。昨年末に試合を発表してからは毎週のように沖縄入りして打ち合わせや調整に奔走。試合2日前には呼びかけられても笑顔が出ないほど、試合のために心を砕いていた。

 試合前には昨年11月に亡くなった金城真吉・元興南高監督(享年73)と中真茂・元沖縄ワールドリングジム会長(享年65)を追悼する10カウントゴングが行われた。金城氏は具志堅会長ら高校王者のべ40人を育てた“沖縄ボクシング界の父”で、比嘉が世界王座を獲ると「これからが重要だから頑張れ」と激励してくれた。リング上で比嘉に恩師の遺影を掲げさせた具志堅会長は「(金城)監督にささげる興行だった。やってよかった」と、しみじみと話した。

続きを表示

2018年2月5日のニュース