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山中 ネリと再戦発表!3・1W世界戦「勝って笑顔で終わる」

[ 2018年1月6日 05:30 ]

WBC世界バンタム級タイトルマッチ   王者ルイス・ネリ≪12回戦≫同級1位・山中慎介 ( 2018年3月1日    両国国技館 )

フォトセッションで笑顔の山中(左)と岩佐
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 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者・山中慎介(35=帝拳)が現王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)と3月1日に両国国技館で再戦することが決まり、5日に都内で発表された。IBF世界スーパーバンタム級王者・岩佐亮佑(28=セレス)の初防衛戦とのダブル世界戦になる。山中は昨年8月に敗れたネリとの再戦だけを見据えて現役を続行したと明かし、雪辱を誓った。

 リベンジの舞台が決まった。山中自身「夏場と違って調整しやすい」という3月。過去4戦全KO勝ちの両国国技館。「正直、ネリに借りを返したい思いだけでずっと練習してきた。本当に厳しい試合になると思うが、必ず勝って雪辱を果たしたい」と意気込んだ。

 昨年8月、議論を呼んだセコンドのストップ判断による4回TKO負けで王座陥落。すっきりしない結末に加え、ネリのドーピング違反が発覚した。WBCは処分なしの大甘裁定を下したが、「頭の中にはネリしかなかった。あれじゃやめられない」と再戦指令は望むところだった。

 初戦は意地になって打ち合い、回転の速い連打に巻き込まれた。「ロープを背負って体も浮き気味だったので(パンチを)まとめられた。ディフェンスが悪すぎた」。練習再開後は足を止めない意識を高め、王者時代よりも積極的に周囲のアドバイスに耳を傾けている。再戦は16年9月、TKOで返り討ちにしたモレノ(パナマ)戦で経験済み。「今回は王者が入れ替わっての再戦。相手も自信をつけて勢いも増している」と違いを指摘しながらも、「次は勝てると思ったから現役を続行した」と言い切った。

 初戦翌日には勝っても引退していた可能性を明かした。この日は「この一戦しか考えていない」と明言しなかったが、「すっきりさせるには3月に勝つしかない。勝って笑顔で終わりたい」の言葉に決意がにじんだ。新年は2日にジムワークを開始。長男・豪祐(ごうすけ)くん(5)と長女・梨理乃ちゃん(3)に練習する姿を初めて見せた。「練習に集中できなかったけど、働いている姿を見せられてよかった。(勝って)またリングに上げたい」。集大成で強いパパを証明する。

 ▼再戦までの経緯 昨年8月15日に京都・島津アリーナで、具志堅用高の持つ世界王座13連続防衛の日本記録に並ぶWBC世界バンタム級王座を懸けた防衛戦で対戦。4回、山中がネリの猛攻を受けてロープに詰まった場面でトレーナーがリングへ飛び込み、レフェリーが試合を止めた。しかし8月下旬、ネリが7月にメキシコで受けた抜き打ち検査で禁止薬物のジルパテロールに陽性反応を示していたことが判明。ネリは成分を含む牛肉を食べたためと主張し、WBCは意図的摂取の証拠がないとして王座剥奪や資格停止などの処分を科さない代わりに、両者に再戦を指示した。

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