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田口 王座統一へ同級生「セカオワ」Saoriの直木賞候補刺激に

[ 2017年12月30日 05:30 ]

WBA&IBF世界ライトフライ級王座統一戦   WBA王者・田口良一≪12回戦≫IBF王者ミラン・メリンド(フィリピン) ( 2017年12月31日    大田区総合体育館 )

中学の同級生である藤崎彩織の著書「ふたご」を手にする田口
Photo By スポニチ

 トリプル世界戦の予備検診が29日に都内で行われ、出場6選手とも異常なしと診断された。統一戦に臨むWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(31=ワタナベ)は、中学の同級生でロックバンド「SEKAI NO OWARI」のSaoriこと藤崎彩織(31)が小説家デビュー作で直木賞候補にノミネートされたばかり。2つの世界で活躍する同級生に刺激を受け、2つ目のベルト奪取を目指す。

 田口が困惑の表情を浮かべた。検診後、ひと回り小さいミラン・メリンド(29=フィリピン)が親しげに肩に手を回して抱き寄せてきたからだ。「そうされるとは思ってなかったのでビックリした。フレンドリーの方がいいですけど」。2年ぶりに対面した相手より背は約10センチ高いが、リーチ差はわずか5センチと判明。「踏み込みも速い。数字以上にリーチ差がなくなるので気をつけたい」と警戒を強めた。

 勝てばミニマム級の井岡一翔(WBA&WBC)、高山勝成(IBF&WBO)に次いで国内3人目の統一王者。王座統一後、井岡は階級アップのため両王座を、高山もWBO王座を返上したが、田口は2つのベルトを保持したい意向だ。国内初となる2団体王座同時防衛についても「できればやってみたい」と野望を明かした。

 待望の統一戦実現で上がったモチベーションを、さらにかき立てられた。テレビでも共演するなど親交がある中学の同級生“セカオワ”のSaoriが本名の藤崎彩織名義で小説「ふたご」を出版し、17年下半期の直木賞候補にノミネートされた。小説より自己啓発本を読む田口は、出版されたこと自体を「知らなかった」と明かしたが、音楽と文学で活躍する同級生に「凄いですね」と感心した。

 昨年結婚したSaoriは出産を控えており、年末は会えないという。直木賞の発表は1月16日で、その前に自身も2つ目のベルトを獲り、ライトフライ級最強を証明するつもりだ。25日にスパーリングを打ち上げ、残すは体重調整だけ。「相手も強いが、勝つのは自分」と言い切った。

 ▽SEKAI NO OWARI 07年結成の男女4人組。10年にインディーズデビューし、11年にシングル「INORI」でメジャーデビュー。12年にアルバム「ENTERTAINMENT」を発売し、同年の日本レコード大賞で優秀アルバム賞を受賞。14年10月に発売した「Dragon Night」が大ヒットし、同年に紅白初出場を果たしている。

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2017年12月30日のニュース