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五十嵐、閣下の高笑いで“笑門来福”いざ大みそか王座奪還へ

[ 2017年12月26日 05:30 ]

WBO世界フライ級タイトルマッチ   王者・木村翔≪12回戦≫同級1位・五十嵐俊幸 ( 2017年12月31日    大田区総合体育館 )

公開練習でパンチングボールを叩く五十嵐
Photo By スポニチ

 WBO世界フライ級王者・木村翔(29=青木)に挑戦する元WBC世界フライ級王者・五十嵐俊幸(33=帝拳)が25日、都内のジムで練習を公開した。アーティストのデーモン閣下と親交があり、聖飢魔2の「EL DORADO(エルドラド)」を入場曲としてきたが、今回は閣下からプレゼントされたオリジナルバージョンでの入場が決定。悪魔のバックアップを受け、4年8カ月ぶりに世界王座復帰を狙う。

 軽快だった。ミット打ちを披露した五十嵐は木村の突進をいなすかのように、鮮やかなステップでリングを駆け回った。かつては約14キロの減量を必要とし「試合より計量がゴール地点になってしまっていた」が、減量幅が「半分以下」になった今回の調整は順調そのもの。スピード重視を再確認して筋トレをやめ普段の体重を減らした成果に「公開練習の中身が以前と全然違う」とコンディションの良さを強調した。

 八重樫東(大橋)に敗れた13年4月以来の世界戦。聖飢魔2の元構成員(メンバー)が帝拳ジムの練習生だった縁で交流を深め、12年7月の戴冠を会場で見届けてもらったデーモン閣下からは、久々の大舞台に合わせて入場曲「EL DORADO」の新バージョンを授かった。同年11月の初防衛戦時にもアレンジ版をプレゼントされているが、「前回よりも個性があふれている」と五十嵐。イントロ部分が強烈で、閣下の高笑いから始まるあおり文句は「かなりインパクトがある。流れたら“何だこれは”となる」と明かした。悪魔の力を借りて心身を最高潮に高め、「ボクサー生命を懸けた試合」(帝拳ジム・浜田剛史代表)に臨む。

 クリスマスイブは家族で外食。長男・比呂くん(7)には欲しがっていたゲーム機「ニンテンドースイッチ」をプレゼントした。「結構いい値段したんですが、“大みそかに勝つからいいよ”と買ってあげた」という。何よりも家族に贈りたいのが、2本目となる世界のベルト。「子供にも奥さんにも、支えてくれた人の恩に報いたい」と復権を誓った。

 ◆五十嵐 俊幸(いがらし・としゆき)1984年(昭59)1月17日、秋田県由利本荘市生まれの33歳。04年アテネ五輪代表などアマ通算95戦77勝(16KO・RSC)18敗。06年8月プロデビュー。11年2月、日本フライ級王者(防衛1)。12年7月、ソニーボーイ・ハロ(フィリピン)に判定勝ちしてWBC同級世界王座獲得。2度目の防衛戦だった13年4月、八重樫東に判定負けして陥落した。身長1メートル66.5の左ボクサーファイター。

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