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山中、現役続行を表明 年明けに“疑惑の王者”ネリと再戦へ

[ 2017年11月2日 05:30 ]

現役続行を宣言した山中
Photo By スポニチ

 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者・山中慎介(35=帝拳)が1日、現役続行を表明した。8月15日に4回TKO負けした現王者ルイス・ネリ(22=メキシコ)のドーピング疑惑について、WBCが処分なしの判断を下すとともにネリと山中の即時再戦を指示。山中は雪辱に意欲を示し、帝拳ジムの本田明彦会長(70)も来年1、2月の再戦実現へ交渉に入ると明かした。

 都内のジムに姿を見せた山中はスッキリした表情でサンドバッグを叩いた。処分なしの裁定には「どうこう言うつもりはない。本当に(違反の証拠が)出ていたら(王座は)戻ってくるし、それがなかったから戻らなかった」と淡々。「一歩進んだと思う。負けたので単純にネリと再戦したいと強く思っていた。ドーピングうんぬんよりも借りを返したい」と雪辱を期した。

 試合から1カ月後に練習を再開していた。「このまま辞められないという思いが、日がたつにつれ大きくなってきた」。本田会長はネリとの再戦しか現役続行を認めない方針だったが、「それ以外でもやろうと」決意していたという。本田会長も「(16年9月の)モレノとの再戦で燃え尽きて、気持ちが守りに入っていた。初めて負けて火がつき練習から完全に攻めのボクシングになっている」とゴーサインを出した。

 本田会長は他団体王座挑戦の選択肢も示しながら「99%ネリを狙っていく。1月か2月にはやらせたい」と話した。山中は「挑戦者だから場所はどこでもいい。(ネリの地元)ティフアナでも」とキッパリ。村田諒太を世界王者に導いた田中繊大トレーナーとの新コンビも決まり、「(ネリとは)一度やったので良いところも悪いところも分かっている。やっぱり山中の左は強いと思わせるパンチで勝ちたい」と意気込んだ。

 ▼日本ボクシングコミッション安河内剛事務局長 証拠がないにしても(陽性反応が出たことを)重く受け止め、再戦を指示したのだと思う。(メキシコ人選手にジルパテロール検出例が多いことに)結論は尊重した上で、行政の調査などの具体的な報告を要請する。

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2017年11月2日のニュース