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比嘉、Qちゃんの「脚力」でタイソン流KO!22日初防衛戦

[ 2017年10月14日 05:30 ]

WBC世界フライ級タイトルマッチ   王者・比嘉大吾《12回戦》同級6位トマ・マソン ( 2017年10月22日    両国国技館 )

野木トレーナー(右)を相手に激しい練習を行う比嘉
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 Qちゃんの脚でタイソンのように倒す。初防衛戦に臨むWBC世界フライ級王者・比嘉が13日、都内で練習を公開し2ラウンドのスパーリングで強烈な踏み込みを披露。指導する野木丈司トレーナー(57)は鍛え上げた脚を00年シドニー五輪女子マラソン金メダリスト・高橋尚子に例え、元統一世界ヘビー級王者マイク・タイソンのように相手の懐へ飛び込んでのKO防衛を期待した。

 低い体勢から一気に懐へ飛び込み、連打を浴びせる。アッパーは跳躍するように下から突き上げる。同僚の元WBA世界フライ級暫定王者・江藤光喜とのスパーで見せつけたのは下半身のパワー。比嘉は「過去最高の仕上がり。倒して勝つ」と自信をみなぎらせた。

 「挑戦の時よりも全てにひと回りレベルが上がっている」。野木トレーナーの手応えも相当だ。特にレベルアップしたのが、鍛えられた脚。女子マラソンの有森裕子や高橋尚子を育てた小出義雄氏を師に持つ同トレーナーは「Qちゃんの40キロ走は20キロすぎから脚が変わる。走るうちに体重が落ちて筋張り、さやから抜き身の刀身が出てくるように研ぎ澄まされる。それに近くなってきた」と説明した。

 王座奪取から1週間後には週2回、88段を10本走る階段ダッシュトレを再開。前回より約1秒タイムを縮めた。9月初旬には長野・車山で走り込み合宿を実施。標高1700メートルでのインターバルトレのほか2000メートルの頂上へ連日登った。比嘉は「自信の源はハードワーク。他の人がしていない練習をしてきた」と話した。

 挑戦者マソンは10センチ長身の1メートル70でリーチも長い。野木トレーナーは「中に入るのが一番大きな選択肢。タイソンは10〜20センチ高い選手を例外なく倒してきた」と、鋭い踏み込みでKOの山を築いた伝説の男の名を挙げた。比嘉も「上体を振るタイソン・スタイルで入っていく」と距離を縮める構えだ。KOで勝てば、デビューから14連続KO勝利で、浜田剛史氏らが持つ15連続KOの日本記録に王手。「空いたところにどんどん当てる練習をしてきた。最後は、絶対倒れると思う」と言い切った。

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