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大竹秀典 2度目の防衛成功 16歳差の対決ベテランに軍配「接近戦での対処の仕方で差が出た」

[ 2017年10月13日 22:31 ]

20歳の丸田を退けた36歳の大竹は金子陣営とともに凱歌を上げる
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 ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦は13日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・大竹秀典(36=金子)が挑戦者の同級1位・丸田陽七太(20=森岡)に3―0で判定勝ちして2度目の防衛に成功した。大竹は35戦30勝(13KO)2敗3分け、WBCユース・バンタム級王者の丸田はプロ初黒星で6戦5勝(4KO)1敗。

 「世界挑戦者決定戦」とうたわれた16歳差の対決はベテランに軍配が上がった。1メートル79と長身の丸田はジャブで距離を取り、相手が近づいてきたらクリンチでしのごうとしたが、大竹は接近戦に持ち込んで強烈な左ボディーから上へフックを返してパンチをまとめた。中盤からは頭をつけての打ち合いや、大竹が丸田をコーナーに追い詰めて連打する場面が増え、王者がポイントを積み重ねた。それでも丸田はボディーを打ち返し、コーナーに詰まった状況ではアッパーで脱出するなど粘りを見せ、最終回には意地で猛ラッシュ。大竹も付き合って打ち合いとなったが、ダウンシーンはなく終了ゴングを迎えた。ジャッジの採点は116―112が2人、117―111が1人で、いずれも大竹を支持した。

 “仕事人”らしい戦いぶりで関西のホープを退けた大竹は「評価の高い選手だったので怖さはあったが、練習してきた作戦を遂行できた。接近戦での対処の仕方でキャリアの差が出た」と振り返った。この日はIBF世界スーパーバンタム級王者・岩佐亮佑(セレス)がテレビのゲスト解説で来場しており、金子ジムの金子健太郎会長は「ぜひやりたい」とラブコール。2度目の世界挑戦を目指す大竹も「(岩佐は)日本人とはやらないと聞いているけど、やるのなら真剣に取りに行く」と話した。

 悔し涙を流した丸田は序盤に左拳を痛めていたことを明かした。「もっと自分が距離を取って、自分のペースに巻き込まないといけなかった。大竹さんはパンチ力は感じなかったけど、やりづらさがあった」と振り返った。勝てば年末にも可能性があった世界初挑戦はお預けとなったが、「初めて12ラウンドをやって、最後は楽しかった。楽しめたのは楽しめた」と笑みもこぼした。

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2017年10月13日のニュース