GGGトレーナー メイウェザーの50戦全勝は注釈つき「実力者と戦い、勝って認められる」
フロイド・メイウェザーは8月26日に行われた格闘家コナー・マクレガーとの異色ボクシングマッチに勝利。これにより、メイウェザーは伝説の元ヘビー級王者ロッキー・マルシアノの49戦全勝を抜き、50戦全勝を達成したが、この戦績に疑問を投げかける人も多いことだろう。
対戦相手のマクレガーは同日がプロデビュー戦。総合格闘技UFCの現役王者ではあるものの、これまでプロボクサーとしての実績は皆無だった。実力差が明らかな相手を下しての50戦全勝。一部の人はこれが引っかかるのだ。
統一ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキンのトレーナーを務めるアベル・サンチェス氏(62)もその一人。ボクシング情報サイト「オン・ザ・ロープス・ボクシングラジオ」は14日にサンチェス氏のコメントを掲載。インタビュー記事の中で次のように語っている。
「自身が最強であることを強調するメイウェザーがマクレガーと戦うことに驚いたね。巨額な報酬がその背景にあったことは理解できる。ただ、戦績に関しては話が別で、あの試合で50戦全勝とするのはイメージが悪い。自分はメイウェザーがマルシアノの記録を抜いたとは思っていないよ」。
このようにメイウェザーの記録更新を認めないサンチェス氏。その根拠となる以下の例えが興味深い。
「禁止薬物を使用した野球選手の記録が、使用しなかった選手の記録と同じようにみなされないだろ。禁止薬物を使用した野球選手の記録には注釈がつけられる。今回のメイウェザーのケースはこれと一緒さ。アマチュア選手に勝って50戦全勝なんてダメだ。ゴロフキンやアルバレスのような実力者と戦い、それに勝利することで記録は認められ、また、人々から尊敬されるんだ」。