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ロマゴンより尚弥!海外メディア殺到、注目度も“モンスター”

[ 2017年9月8日 05:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者・井上尚弥《12回戦》同級7位アントニオ・ニエベス ( 2017年9月9日    米カリフォルニア州カーソン スタブハブ・センター )

公開練習でシャドーボクシングを披露した井上
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 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥が6日(日本時間7日)、ロサンゼルス郊外のジムで、米デビュー戦となる6度目の防衛戦へ向けた公開練習を行った。米国でも高い評価を受ける“モンスター”が海外メディアに取材機会を設けるのは初とあって、報道陣50人以上が殺到。井上尚は渡米後も調整が順調であることを明かし、KOでのインパクトある勝利を誓った。

 井上尚が上半身裸になり、リング上でシャドーボクシングを始めると、開放された3方向のリングサイドはメディアで埋め尽くされた。スチルとムービー合わせてカメラが30台以上、人数は50人以上。スーパーフライ級のトップ選手を集めた今回の興行でメインを務め、井上尚より早い時間帯に公開練習を行った元4階級制覇王者ローマン・ゴンサレスを上回る数だった。

 カンファレンスコール(電話会見)を行わなかったため、海外メディアは井上尚の肉声を聞くのも初めて。練習前には米専門誌リングなどが次々と交代で20分以上もインタビューを行い、「モンスターというニックネームの由来は?」「ゴンサレスと戦ったら勝てるか?」などと質問攻めにした。ゴンサレスの母国ニカラグアのメディアが「実際の君は卵も割れない子供のように見えるが…」とベビーフェースぶりに触れると、井上尚は苦笑いしながら「卵を割ってあげますよ」と返した。

 本場デビュー前の米国外選手としては異例の注目度だ。米国の関係者は「ボクシングがきれいだ」と話しており、派手なパフォーマンスや変則的な戦い方と無縁の純粋な強さが評価されている。落ち着いてインタビューに応じた井上尚も「もちろんKOを狙う。期待されているのを感じるし、また呼んでもらえるようなインパクトのある勝ち方をしたい」と決意を口にした。

 唯一の懸念は慣れない環境への適応だったが「日本の暑さと違ってカラッとしている」ロサンゼルスの気候が気に入った様子。「体調はバッチリ。よく眠れているし、時差ぼけも全くない」と仕上がりに自信を示した。

 《オッズも相手を圧倒》1階級上のバンタム級が主戦場だったニエベスが相手のV6戦だが、海外ブックメーカーのオッズは井上尚が圧倒している。英ウィリアムヒル社の勝者オッズは井上尚の1・03倍に対し、ニエベスが10倍。他のブックメーカーも井上尚は1・025〜1・07倍で、ニエベスは7・5〜13倍だ。ちなみに3月以来の再戦となるメインは、挑戦者ゴンサレスが1・33倍、王者シーサケットが3・25倍(ウィリアムヒル社)となっている。

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