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【浜田剛史の目】亀海は“勘の鋭さ”故にボディー打てず…流れはコットに

[ 2017年8月28日 08:30 ]

WBO世界スーパーウエルター級王座決定戦12回戦   ●同級6位・亀海喜寛 0―3 同級1位ミゲル・コット○ ( 2017年8月27日    米・カリフォルニア州 )

亀海(右)はコットのパンチで鼻血を出す
Photo By スポニチ

 亀海はとにかく打ちまくる作戦だった。コットは相手の打ち終わりを狙う技術が高く、打ち終わらなければ長所を消すことはできた。だが、2回以降は動かれて攻撃は途切れ途切れになり、距離を詰めると顔面を狙い打ちにされた。後半勝負とあり、接近してのボディー攻めに出たが、コットのパンチの方が一瞬だけ速く、そこが勝負の分かれ目だった。

 亀海は勘が鋭い。同時、もしくは少しでも自分のパンチが遅いと思うと打たない。結果的にボディーのカウンターが打ちにくくなり、流れはコットに傾いた。あれが相打ちだったら、相手もズルズルいったはず。総合力に大差はなかったが、相手が対応力で上回った。

 世界的にも名の知れた選手と世界戦のリングに上がるだけでも大変なのだが、勝つのはもっと大変ということ。西岡利晃がノニト・ドネアに敗れたリングで、再び世界の扉が開かれたが、一流選手に勝つためには何が足りないのか、という反省も残した。 (元WBC世界スーパーライト級王者)

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2017年8月28日のニュース