恒成 全国区ネーム求ム!TV中継と一緒に脱ローカル宣言
WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ 王者・田中恒成≪12回戦≫同級13位パランポン・CPフレッシュマート ( 2017年9月13日 エディオンアリーナ大阪 )
来月13日に2度目の防衛戦に臨む世界王者の田中恒成(22=畑中)が21日、名古屋市内のジムでスパーリングを公開した。中京地区以外での試合が初めてなら、テレビの全国中継も自身初。中京の枠を飛び出す一戦を前に、全国区のニックネームを熱望した。
田中の代名詞は「中京の怪物」。ただ、2階級制覇し、日本の未来を担うボクサーの称号にしてはローカル色の強さは否めない。「(中京の怪物は)どちらかといえば嫌。もういいかなと」と決別を宣言し、「自分の場合(日本最速タイの)世界奪取とか、2階級制覇とかあるのでスピードとか付くのだったらいいな」と新たなニックネームを熱望した。
アイデアを披露する横から、畑中清詞会長が“異論”を挟んだ。「やっぱり、ドリーム・ボーイでしょう。(日本初の)5階級制覇を狙っているわけだから」。王者は恩師の提案に「それ、いいですね。夢を見せられるような選手になりたいですから」と目を輝かせ同意した。
中京地区以外で初めて戦う一戦は、初めて全国放送される。「恒成ブランド」を一気に広めるのに、これ以上の機会はない。この日は2人のタイ人ボクサーと計4ラウンドの公開スパーを行い、仕上がりの良さを示した。「俺がどう勝つのか、というのに注目が集まっている。期待に見合った結果を残せるか。中盤でKOします」。全国区への“デビュー戦”。至高のファイトを見せれば、究極のニックネームは自然とついてくる。
◆田中 恒成(たなか・こうせい)1995年(平7)6月15日、岐阜県多治見市生まれの22歳。高校3年だった13年夏に畑中ジムに入門、9月にプロテストB級合格。同年11月デビューから4連勝で東洋太平洋ミニマム級王座、15年5月にWBO世界ミニマム級王座を獲得し、1度防衛。16年からはライトフライ級に転向し、12月に井上尚弥と並ぶ国内最速記録、8戦目での2階級制覇を達成。5月に初防衛に成功。1メートル64。右ボクサーファイター。
【日本人世界王者の主なニックネーム】
▼狂った風車 ファイティング原田(世界フライ級、バンタム級の2階級制覇。ラッシュ戦法から)
▼シンデレラ・ボーイ 西城正三(元WBA世界フェザー級王者)
▼炎の男 輪島功一(元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者)
▼カンムリワシ 具志堅用高(元WBA世界ライトフライ級王者)
▼浪速のジョー 辰吉丈一郎(元WBC世界バンタム級王者)
▼神の左 山中慎介(元WBC世界バンタム級王者)
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