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山中 スピード勝負!V13戦相手はパワー重視で8キロ増量も

[ 2017年8月15日 05:30 ]

WBC世界バンタム級タイトルマッチ   王者・山中慎介≪12回戦≫同級1位ルイス・ネリ ( 2017年8月15日    島津アリーナ京都 )

前日計量でファイティングポーズをとるWBC世界バンタム級王者・山中慎介(左)と挑戦者・ネリ
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 WBC世界バンタム級タイトルマッチの前日計量が14日に京都市内で行われ、王者・山中、挑戦者ネリはともにリミットいっぱいの53・5キロで一発パスした。ネリは試合当日までに約8キロ増量する仰天プランを宣言し、パワー勝負を示唆。一方の山中は足のスピードを生かして武器の左ストレートを決めるスタイルで迎え撃ち、具志堅用高(元WBA世界ライトフライ級王者)の日本記録に並ぶ13連続防衛を目指す。

 ネリが“巨大化”を予告した。計量後、試合当日は何キロで臨むか聞かれ「18ポンド(約8・1キロ)増やす。大きくなっている」と明かした。バンタム級のリミットに18ポンドを加えた61・6キロは5階級上のスーパーライト級。報道陣から「本当か」と何度も確認されたが、挑戦者は菓子をパクつきながら「いつも通り。明日見れば分かる」と事もなげに答えた。

 4・5キロ増まで認められるIBFの当日計量ならパスできない急増計画。スタミナよりパワー重視で、中盤までに決着をつけるネリの方針は明らかだ。もっとも、今回の山中は「持ち味の足を生かしながら、隙を突いて左を上下へ打ち込む」スピードが作戦の軸。速いフットワークでネリの連打が有効な中間距離を避け、チャンスに踏み込んで“神の左”を決めるパターンだ。後半に入ればスタミナと経験の差も出ると想定され、帝拳ジムの浜田剛史代表は「ネリがどのぐらい前へ出てくるか。予想通りなら山中はタイミングを計って打ち込む。予想以上なら足を使って自分の距離をつくる。序盤のその判断が大事」と分析した。

 山中は相手と顔を突き合わせる「フェースオフ」でネリが先に視線を外すまで約10秒にらみつけた。「何の言い訳もできないくらい、良い状態で来ている」と話し、「戦うのは明日。今日は栄養面だけに集中してパワーをつけたい」と好物のうなぎで栄養補給した。意気込みを聞かれると、V13に興味を示してこなかった王者は「明日は記録が懸かる試合。必ず勝って皆さんに喜んでもらえるようにする。期待してください」と宣言した。

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