小原佳太が新王者!「ランキングが取れたら世界への道を一歩、歩めたかな」
ボクシングのWBOアジア・パシフィック・ウエルター級王座決定12回戦は10日、東京・後楽園ホールで行われ、同級1位・小原佳太(30=三迫)が同級5位ナロン・ボーンチャン(34=タイ)に2回2分43秒TKO勝ちして新王者となった。WBOの地域タイトル、WBOアジア・パシフィック王座は日本ボクシングコミッション(JBC)の公認後、今回が国内初のタイトル戦開催だった。スーパーライト級の日本、東洋太平洋王座に続いて自身3本目のベルトを手にした小原は21戦18勝(16KO)2敗1分け、ナロンは29戦26勝(21KO)3敗となった。
昨年9月、当時のIBFスーパーライト級王者トロヤノフスキ(ロシア)に世界初挑戦して2回TKO負けした小原は、ウエルター級に階級を上げての再起2戦目。1回は頭を振りながら前進してくるナロンに対し、バックステップを踏みながらジャブで距離を取ったが、2回に右が当たるとパワー全開。右を顔面に何度も当てて前のめりに倒れるダウンを奪うと、ロープに詰めてナロンをサンドバッグ状態にしてレフェリーストップ。リング上で仁王立ちした。
今回、WBOアジア・パシフィックのウエルター級王座に挑戦したのはWBOの世界ランキングを手に入れるため。三迫ジムの三迫貴志会長は、フライ級の木村翔(青木)がWBOアジア・パシフィック王座獲得からWBO世界王者へつなげた例を挙げて「世界へ行くにはこのベルトが有利に働く。スーパーライト級とウエルター級では3キロ体重が違うし、グローブも8オンスから10オンスに変わるが、チャンスがあればどちらでもやりたい」と説明した。小原は「体重に余裕があったので調子は凄く良かった。これでランキングが取れたら世界への道を一歩、歩めたかなという感じ」と振り返り、「(WBOアジア・パシフィックという)選択肢が増えた。ウエルター級は世界の中心の階級だから大変と思うが、少しでもチャンスを広げていきたい」と話した。
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