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三浦、聖地で“番狂わせ”「メキシカンの処刑人」奪回へ誓った

[ 2017年7月15日 05:30 ]

WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ   王者ミゲル・ベルチェルト《12回戦》同級1位・三浦隆司 ( 2017年7月15日    米ロサンゼルス )

会見であいさつする三浦(左)。右はデラホーヤCEO
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 WBC世界スーパーフェザー級王座奪回を狙う三浦隆司(33=帝拳)が13日(日本時間14日)、試合会場の「ザ・フォーラム」で開かれた記者会見に出席した。年間最高試合候補と紹介されて登壇し、「面白い試合を期待して」と日本語であいさつ。予想オッズは王者ミゲル・ベルチェルト(25)有利だが、“メキシコ人ボクサーの聖地”でメキシカンキラーぶりを発揮する。

 表情を崩すことなく会見を終えた三浦が、約1万7500人収容の観客席を見上げた。「結構凄い会場なんで気合が入る。いろんな激闘が繰り広げられた大きな場所でやれるのはうれしい」。チキータ・ゴンザレス、マルコ・アントニオ・バレラ、マルケス兄弟らメキシコ歴代の名王者たちが歴史を刻んだ“聖地”を実感していた。

 三浦自身、激闘で海外のファンや関係者のハートを揺さぶってきた。主催者の元6階級制覇王者オスカー・デラホーヤ氏は「危険な日本の戦士」と紹介。スライマン元WBC会長(故人)の長男ペペ氏は「年間最高試合を確信している」と打撃戦を期待した。三浦は「王者は凄く強い、素晴らしい選手だが、勝ってベルトを取り戻したい。面白い試合を期待してください」と宣言した。ただ、王者ベルチェルトの「日本のカミカゼ」との評価?には「自爆するつもりはないです」と苦笑いした。

 ブックメーカーのオッズはベルチェルトの1・25〜1・4倍に対し、三浦は2〜3・375倍。だが、世界王座から陥落したバルガス戦以外はメキシコ人に全勝で、通算6勝1敗。「ザ・フォーラム」は名選手が敗れる「番狂わせの館」としても知られる。ペペ・スライマン氏から「メキシカンの処刑人」と呼ばれた三浦は「期待には応えたいし、自分自身のために頑張りたい」と静かに話した。

 ▽ザ・フォーラム ロサンゼルスに隣接するカリフォルニア州イングルウッドの屋内競技場。67年12月開場。99年までNBAレイカーズやNHLキングスが本拠地とし、84年ロス五輪ではバスケットボール競技の会場となった。エルビス・プレスリーら数多くの有名歌手がコンサートを開催。10年からマジソンスクエアガーデン社が所有。

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