大森、悔しすぎる11回TKO負け 右顎骨折か「しゃべれません」
WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 ○前王者マーロン・タパレス TKO11回16秒 同級6位大森将平● ( 2017年4月23日 エディオンアリーナ大阪 )
世界初挑戦の大森将平は11回16秒TKOで敗れて、王座獲得はならなかった。前日計量で体重超過を犯してベルトを剥奪されたタパレスに、右顎骨折の可能性があるほど深いダメージを負わされた。試合後は大阪市内の病院へ直行。WBOのルールにより、王座は空位となる。
世界初挑戦の大森は前日計量の体重超過でベルトを剥奪されたタパレスに11回TKOで敗れ、王座獲得はならなかった。試合後は医務室へ。真っ赤に血を含んだ口を少し開け、「しゃべれません」とだけ言い残した。
序盤はペースを握っていたが、7回2分30秒すぎにタパレスの左アッパーを2発食らって急失速。10回にも左アッパーをきっかけに初ダウンを奪われ、11回にラッシュを受けて散った。ウォズジムの大森昌治会長は「右奥歯が折れた。右顎も骨折の疑いがある」と説明し、大阪市内の病院へ向かわせた。惜しむべきは5回だ。ボディーでふらつかせながら詰め切れなかった。2年前に初黒星を喫した相手にまたTKOで敗れた。
前日計量でリミットの53・5キロを900グラムも超過した前王者と200グラム下回った大森とはその時点で1・1キロもの差があった。1日たったこの日の非公式の体重は、タパレスが61キロで、京都育ちのサウスポーは57キロほどだったという。2階級差近い差ができ、大森会長は「チャンピオンの自覚のない人間に負けた。フェアに戦ってほしかったと彼に伝えたい」と中学2年から教える愛弟子の思いを代弁した。王座は空位となったが、同会長によると、WBOから王座決定戦の優先権を与えられることが有力だという。大森に再起の道はまだ残されている。
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