久保「母の愛」で世界王者へ万全 27歳誕生日に手作りスープ 恩返し必ず
WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ 王者ネオマール・セルメニョ《12回戦》同級8位久保隼 ( 2017年4月9日 エディオンアリーナ大阪 )
愛情を充てんして総仕上げした。世界戦の前日計量が8日、大阪市内であり、久保隼(27=真正)はリミット0・1キロ下の55・2キロ、王者のネオマール・セルメニョ(37=ベネズエラ)は55・1キロでともに1回でパスした。
久保はこの日が27回目の誕生日。関係者から特製ケーキも用意された。しかし、真っ先に口にしたのは京都市内の実家から駆けつけた母、知美さん(51)の手作りスープだった。試合前日に息子が料理をリクエストしたのは、知美さんによると「今回が初めて」。減量直後の体を気遣いトマト、ニンジン、キャベツなどの野菜を前夜から煮込み、少量のベーコンを加えてコンソメ味にした。
久保はバースデーについて「行事ごとが好きではない。毎日が一生に一度だと思う」と達観している。それでも、デビュー以来全勝の11試合すべてを観戦してきた勝利の女神、母からの“誕生日プレゼント”は笑顔でイッキに飲みほした。
所属ジムにとっては、昨年引退した長谷川穂積以来となる世界王者誕生がかかる一戦。初挑戦のサウスポーは、同門の後輩たちへ「刺激になれば」と看板ボクサーの自覚を胸にベルト奪取を誓った。
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