比嘉 デビュー12連続KO勝利、世界初挑戦に弾み それでも反省ばかり
ボクシングの東洋太平洋フライ級王者・比嘉大吾(21=白井具志堅)が4日、東京・後楽園ホールでノンタイトル10回戦を行い、ディオネル・ディオコス(フィリピン)に4回2分29秒TKO勝ち。プロデビューから12連続KO勝利を飾り、年内の世界初挑戦に弾みをつけた。
比嘉はガードを高く上げ、前に出て圧力をかけるスタイル。序盤から左ジャブや左ボディーでディオコスを圧倒したが、右の精度が悪く、クリンチを連発する相手を仕留めるまでに時間がかかった。4回、猛攻から左ボディーでついに膝をつかせ、レフェリーがノーカウントで試合を止めたが「世界前哨戦と騒がれたのに、だらしない試合をしてすみません」と場内に謝罪した。
比嘉は控室でも「全然、いい試合じゃなかった。これが世界前哨戦でよかった」と反省しきりだった。1階級上のスーパーフライ級での試合だったが「自分のやり方が間違っていた」と減量には最も苦戦。試合でも接近戦と右で倒すことにこだわりすぎ、セコンドの声が聞こえていなかったと明かし、「まだ相手に応じてのボクシングができていない。くっつかれた時はバックステップを踏んで離れればよかったし、左が当たるんだからもっと左でいっても良かった」と肩を落とした。
比嘉が3位にランクされるWBCフライ級は3月4日にタイで1位ナワポーン・ソールンビサイ(タイ)―2位フアン・エルナンデス(メキシコ)の王座決定戦が行われる。新王者が誕生すれば、1位に上がる比嘉は勝者に指名挑戦者として今夏にも挑戦する予定だ。元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高会長と同じ21歳で世界王者になるためには、誕生日の8月9日よりも前にベルトを獲る必要がある。比嘉は「(ナワポーンとエルナンデスの)どっちが来ても記憶に残る試合をして、絶対に21歳で世界王者になる」と誓った。
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