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三浦 米沸かせたKO ボンバーレフトさく裂 さあベルト奪回

[ 2017年1月30日 05:30 ]

WBC世界スーパーフェザー級挑戦者決定12回戦   ○同級1位・三浦隆司 KO12回53秒  ●同級2位ミゲル・ローマン ( 2017年1月28日    米カリフォルニア州インディオ )

ローマン(左)に右フックを放つ三浦
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 元WBC世界スーパーフェザー級王者・三浦隆司が“米国初勝利”で世界戦線に生き残った。15年11月以来2度目の米国での試合で、ローマンの回転の速い連打に苦しみながらも3度のダウンを奪って最終12回にKO勝ち。この日新王者となったミゲル・ベルチェルト(メキシコ)への指名挑戦権を獲得。戦績は36戦31勝(24KO)3敗2分け。試合の模様は30日午後9時からWOWOWライブで再放送される。

 6回終了後のインターバル。帝拳ジムの本田明彦会長がコーナー下から三浦を一喝した。「7回を取らないと試合を止めるぞ」。ローマンの手数と圧力に、ズルズルとポイントを失い続けていた。「このままではやばい」。うなり声を上げながらパンチを繰り出して打ち合いに持ち込み、ボディーを叩いて相手のスタミナを削った。10回に左ボディーアッパーを突き刺すとローマンはもん絶して前のめりにダウン。11回にも7連打で倒し、最後は左ストレートでテンカウントを聞かせた。

 「きつい試合だった。11回のダウンは効いていると思った。最後の左は無意識に出たパンチだけど、良いタイミングで入った」。顔面を赤く腫らしながら、三浦は振り返った。日米で年間最高試合に選出された15年11月のバルガス戦(ラスベガス)で王座から陥落して以来の米国のリング。初めて海外の試合を観戦した彩美夫人や2人の子供のためにも、今回負けるわけにはいかなかった。防御など技術面では前回の反省点を生かせなかったが、代名詞の“ボンバーレフト”で本場のファンを再び魅了した。

 三浦の後にリングに上がったバルガスが敗れ、希望していた再戦は実現しなかった。「これも勝負の世界だから仕方がない。日本に帰ったら、やらなくてはいけないことばかり。まだまだ練習しないといけない」。ベルト奪回の望みをつないだ32歳は成長を誓った。

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