田口　ドローで５度目防衛、無敗挑戦者に苦闘も死守「やりづらかった」

ＷＢＡ世界ライトフライ級タイトルマッチ 王者・田口良一≪１２回戦≫同級３位カルロス・カニサレス （ 2016年12月31日    大田区総合体育館 ）

９Ｒ、逃げ回るカニサレスに田口の左がヒット
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　「最強挑戦者」と呼ばれた男のクリンチの多さに会場はブーイングの嵐――。プロボクシング・ダブル世界戦（東京・大田区総合体育館）のセミファイナルで、ＷＢＡ世界ライトフライ級王者・田口良一（３０＝ワタナベ）が三者三様の引き分けで５度目の防衛に成功した。

　ランキング３位で通算１６戦無敗１３ＫＯのカルロス・カニサレス（２３＝ベネズエラ）と対戦。互いに決め手を欠く内容に終わり、ジャッジ２人が１１６―１１２で王者と挑戦者をそれぞれ支持。残り１人は１１４―１１４で同点だった。一見、田口が一方的に攻めていたようにも見えたが、逃げる相手を追うことばかりに終始した。９回の至近距離からの右フック以外、決定打がなかったは事実だ。　

　一方、８０％近いＫＯ率を誇る挑戦者も元気だったのは２回まで。３回からは足を使う消極的なスタイルに変わってしまい、見せ場はほぼなかった。最終１２回は手数と同じぐらいのクリンチ数。しらける展開にスタンドからヤジも飛び、１人目の採点でカニサレス有利のアナウンスが告げられると「ええええ〜〜〜」とどよめいた。

　▼田口　やりづらくて困りました。相手の出方が作戦と違ったので困惑しました。とりあえず防衛できたということは良かったと思います。次はどういう相手でも対応できるように練習します。