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ロマゴン 46連勝で4階級制覇!尚弥と来年にも統一戦へ

[ 2016年9月12日 05:30 ]

ゴンザレス(左)はクアドラスに左をヒットさせる (AP)

WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦 ○挑戦者ローマン・ゴンサレス 判定3―0 王者クアドラス●

(9月10日 米カリフォルニア州イングルウッド ザ・フォーラム)
 軽量級の無敗対決は挑戦者ローマン・ゴンサレスが王者クアドラスを3―0の判定で破り、ミニマム、ライトフライ、フライ級に続く4階級制覇を達成した。苦戦を強いられながらも攻撃の手を緩めず、プロ通算46連勝(38KO)をマーク。視察に訪れたWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23=大橋)との来年の統一戦が現実味を帯びてきた。なお、試合の模様は12日午後9時からWOWOWライブで再放送される。

 表情と結果は正反対だった。右目がふさがりそうなほど顔を腫らしたゴンサレスは勝者のコールに感涙し、プロ初黒星で7度目の防衛に失敗したクアドラスはきれいな顔に失望を浮かべ、インタビューを拒否した。「今までで一番難しい試合だった。こんなタフな戦いは初めて」。ゴンサレスは神や家族に感謝を述べたあとで、「ちょっと頬が痛い」とこぼした。

 6~2点差の3―0判定勝ち。それでも全階級を通じ最強を決める「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」1位のゴンサレスにとって点差以上の苦戦だった。序盤から激しくプレッシャーをかけたものの体格とスピードで勝るクアドラスにかわされ、中盤には左フックを浴びてペースを失った。だが、最後まで倒しにいく姿勢は衰えず、ヒット数でも322―251と上回ってニカラグア人初の4階級制覇を達成。12歳の時にボクシングを教わった母国の英雄、故アレクシス・アルゲリョが果たせなかった4つ目のベルト獲得に成功したが、「アルゲリョは超えられない。常に私のNo・1だ」と話した。

 試合前には対戦を希望する井上尚が控室を訪れて激励。生中継の米HBOテレビはリングサイドで観戦する姿を映し、対決ムードをあおった。井上尚は「これほど苦戦するとは思わなかった。相手のパンチに対して、ちょっとつらそうな感じがした。スピードも今までと比べると…。新しい階級に慣れていない影響があったのかもしれない」と気遣ったが、ゴンサレスは井上尚戦の可能性について聞かれると「もちろん。喜んでやりたい」と即答。井上尚も「戦ったらいい勝負になるよう仕上げる自信はある」と話した。試合後にリングへ上げられた井上尚はテレビ局の都合で紹介されないまま下がるはめになったが、“ロマゴン”のスーパーフライ級王座獲得で、来年に統一戦という形での激突が濃厚だ。

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2016年9月12日のニュース